Rettyらしさは努力で守る。組織拡大のフェーズで行動規範「Retty Way」が果たす役割

Rettyには創業間もない頃から、仕事をするうえでの行動規範があります。社員全員で決めている行動規範は、毎年その中身を変えながら、2016年には「Retty Way」という名称になりました。Retty Wayのこれまでの変遷を初期メンバーである櫻井、武岡、奥田の3名が振り返ります。
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誰も覚えていない最初の行動規範

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▲エンジニアの櫻井 洋一郎(左)武岡 孝広(中)経営企画担当の奥田 健太(右)

櫻井は2013年1月、武岡は4月、奥田は7月にそれぞれRettyに入社。その当時から行動規範は存在していましたが、「あまり浸透していなかった」と3人は話します。

武岡「最初の行動規範は全然思い出せないですね。その頃のことでパッと思い出せることといったら、エアコンがついていても西日が当たって熱気がムンムンしている部屋で、現・執行役員の内野さんが水中メガネで仕事をしていたこと(笑)」

櫻井「花粉症対策でね。武岡さんはお風呂でプログラミングしていたし、僕も床にゴロゴロ寝転がりながら仕事して。当時のオフィスは部室みたいでしたね」

奥田「そもそも築地のオフィスが入っていたマンションの名前がハイツでしたもんね。表側は商業ビル、裏側がマンションだったから、みんな間違えて商業ビルに入って『あれ?』ってなる。電話で説明して裏に行くとハイツがあって、家じゃん!みたいな(笑)」

そんな部室のようなオフィスで仕事をしていたRettyですが、この頃からメンバーの増加や事業の成長などに応じて、行動規範を見直して全員に浸透させることを目的に、社員全員で合宿をしていました。

武岡「本当に行動規範だけを徹底的に考える合宿だったんですよ。これまで勤めていた会社ではそういう文化はなかったけど、そういうものがあった方がワークするんだろうなっていうのは漠然と思っていました。だから行動規範を決めるためだけの合宿をすることにも違和感はなかったし、自分たちで考えようっていう姿勢もいいな、と」

最初に行動規範を議論した合宿の地は、リモートでiPhoneアプリをつくっていたエンジニアがいる仙台です。事情により現地に行けなかった現・執行役員の内野はリモートでの参加。行動規範が普段の仕事での判断基準となり、会社の方向性を一致させるために機能するよう、仕事中にちゃんと使える内容にすることを提案したのは奥田でした。

奥田「前職の三菱商事にも行動規範があって、それがちゃんと議論の場で使われていたんです。みんなが口に出して議論や判断の具体的な指標になっていることが、運用の理想形。そう思って、そんな話をした気がします」

中身がガラリと変わる行動規範に変わらずあるのは「User Happy」

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▲2014年11月の千葉合宿

まずは色々な会社の事例を参考にみんなで考えを出し、少しずつまとめていく。こうしてできたのが、「それはユーザーにとって本当にHappyか?」「チームRettyとして最大の成果を出せているか?」「常に、即断、即決、即実行!」の3つの行動規範でした。

櫻井「たくさんの案が出ましたが、『それはユーザーにとって本当にHappyか?』は最初から決まっていましたね。ふたつの語尾が疑問形になっているのは、会話で使えるようにするため。『それってユーザーさんにとって本当にハッピー?』みたいな感じで使いやすいですよね」

仙台合宿でできた行動規範は、メンバーに浸透させ、日常的に使われるようにするために、当時のオフィスのトイレに貼られました。

奥田「築地のオフィスは『武田』って表札が出ているマンションの一室。キッチンもお風呂も普通にあって、そんな家のトイレのドアに貼ってあるから、絶対目に入るんですよ。今では(2018年現在)『運用するのが当たり前』というところまで含めてカルチャーになったと思います」

それ以来、行動規範を考える合宿は年に1度のペースで実施してきました。

奥田「行動規範を見直すのと同時に、新しいメンバーに浸透させる狙いもあったんです。これまでのRettyの説明をするのと同時に、新しいメンバーも含めて考えた言葉で行動規範を表現しようっていう。だから人数が増えた2014年は、3月(大磯)と11月(千葉)の2回やっているんです」
武岡「人数が増えて、考え方や主義・主張が多様になって、それぞれのエッセンスみたいなものが入ってきた。それで2014年の大磯合宿では項目が一気に7つまで増えたんですよ。でも数が増えたことで覚えられないし、使わないものも出てきた。それで2015年の鎌倉合宿では5つに絞りました」

拡大のフェーズに応じて2015年から「全員で採用」が入りはじめたり、一度なくなった2014年千葉合宿の「やり切る」が2016年に「All Done」として復活したりと、行動規範にはさまざまな変化が見られます。数も内容も、毎年ガラリと変わっていますが、「User Happy」にあたる一文はどの行動規範にも必ず載っています。

櫻井「ビジョンが『食を通じて世界中の人々をHappyに』だし、それに当たるものははじめにあるべき。ここはブラさずやろうっていうことで、初期からこれだけはずっと変わらないですね」

Retty Wayがあれば言いにくいことも言える

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▲2015年5月の鎌倉合宿

こうした変遷を経て、2016年に行動規範は「Retty Way」という名称に。2018年現在は「User Happy」「Ownership」「Think Big」「All Done」「Hire the BEST」の5つが並びます。当初の狙い通り、行動規範はメンバーに浸透し、日常業務で使われるようになりました。

武岡「目線がずれてしまったとき、それぞれが正論を言っているとき、Retty Wayに立ち返って『やっぱりこっちだね』って合意ができる。そういう使い方を理想としてつくってきましたが、それはできているのかなという気がしますね。今のRetty Wayはより日頃の業務や会議で普段から使っていける言葉にしようという狙いがあります」

こうした目線合わせだけでなく、コミュニケーションを取るうえでも行動規範のRetty Wayは役立っています。

奥田「個人の意見として言うと角が立つことも、Retty Wayに照らし合わせれば言いやすいし、相手も納得しやすい。たとえば新しく入ってきたメンバーは『こんなことを言ったら生意気かな』と遠慮してしまうこともあると思いますが、共通認識としてRetty Wayがあるぶん、コミュニケーションがスムーズになるという効果もあると思います」

Rettyらしさを守る努力をすれば、良いカルチャーの中で働き続けられる

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▲2016年6月の那須合宿

これまでの行動規範は合宿を通じてメンバー全員で決めてきましたが、「Retty Way」に名前を変えたタイミングで決め方も少し変化しています。

武岡「人数が増えたので、まずは営業、エンジニア、デザイナーからそれぞれ代表者をひとり出してリニューアルチームを作り、みんなからの意見を集約して言語化。それを、社員全員が合宿で叩いてアップデートする。そんなプロセスを踏まえてつくったのが今のRetty Wayです。今はまだ未定ですが、おそらく次回も同じ方法になるんじゃないでしょうか。僕はエンジニアの代表者としてリニューアルチームに入りましたが、今後は次世代に任せたいですね。結構大変でしたし(笑)」

2018年2月現在の社員数は100名を超え、人数は3人が入社した当時の約10倍に。会社の規模が大きくなる中で、部室のようなオフィスで仕事をしていた頃から変わらない“Rettyらしさ”を保てている要因も、Retty Wayにあります。

奥田「少人数の時はRettyっぽい人が集まっているだけでカルチャーは醸成されたけど、いくらそういう人を集めても人数が増えれば齟齬が出てくる。みんなが工夫してビジョンやRetty Wayを守って、頑張って良いカルチャーを維持しているのが今のフェーズです。

でも食を通じて世界中の人々をハッピーにしようと思ったら、もっともっと大きな組織や事業にならなければいけないんですよね。色々なことが変わっていくけど、変えるべきことと変えてはいけないところをきちんと分けて、うまくみんなで咀嚼していく。そうすればもっと組織が大きくなっても、良いカルチャーの中で働き続けることはできるんじゃないかと思います」

良いカルチャーは自然につくられるものと思いがちですが、組織が大きくなっていく過渡期では時に努力が必要です。創業メンバーであろうと、入社間もないメンバーであろうと、考え方やコミュニケーションの土台にRetty Wayという共通の行動規範があれば、世界中の人々に使われるサービスになってもRettyらしさは維持できるはず。成長フェーズに応じて中身を変え、時に項目を増やしたり減らしたりしながら、Rettyと共にこれからも行動規範は進化していきます。

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