愛着ある製品で、さらなる高みへ! 学びを止めないエンジニアの挫折と充実の日々

世界的に課題となっているビジネスのデジタル化。いわゆるデジタルトランスフォーメーション。日本でも国の施策として進められようとしています。10年以上このテーマを追求してきたのがリックソフトの青地芳彦です。最初は興味がなかったけれど、「面白い」と思ってからは一直線。青地が突き進むその先にある未来とはーー。
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コンテンツのデジタル化を極めていくはずが、まさかのビジネス撤退

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▲コンテンツマネージメントの父と呼ばれるジョン・ニュートン氏(右)と青地芳彦(左)

20年以上もエンタープライズアプリケーションの分野を突き進んできた青地。いちエンジニアとして、時代の移り変わりと共に様々なものに興味を持ってきましたが、ここ10年の興味対象は、コンテンツのデジタル化です。

コンテンツとは動画、音声、文書などの情報のことを指します。このコンテンツに属性などのメタデータを付与して、組織・団体のビジネス活動を効率化することがコンテンツマネージメントです。青地は、このコンテンツマネージメントが多くの人の役に立つし、もしかしたら未来を創ることができるかもしれないと考え、次第にやりがいを感じはじめます。

もちろん最初から興味を持っていたわけではなく「結局はデジタルデータにしても、最終的には紙で残していますから」と青地が考えていたように、当時の日本でもあまり受け入れられていなかったのが事実です。

ところが、クラウドが日本に浸透してサービス提供のスピードがビジネスの明暗を分けるようになったとき、そのニーズはガラッと変わりました。これから着実に、文書を紙で処理するということが少なくなる。デジタル化の未来が予想できたのです。

紙の文書は永遠に保管できるものではありません。火をつければ燃えるし、水をこぼせば文字がにじみ読めなくなります。一方、データにしてしまえば、よほどのことがない限り失われる確率は低くなります。また何より、共有や検索が気軽にできるという利便性を考えると、コンテンツのデジタル化は非常に効率的です。

青地 「そう考えると、急に未来が明るく見えたんですよね。ビジネス的にも大きな魅力を感じるようになりました。なので、当時はまったく関係ない分野の会社でエンジニアをやっていたのですが、コンテンツのデジタル化をやっている会社に転職しました」

青地はEMC(Documentum)社に入社し、その後Alfresco Software, Inc.へ転職、Alfrescoを日本に広めるAlfresco Japanの初期メンバーとして働くことになります。プリセールスとしてお客様に製品の説明をしたり、評価テストに立ち会ったりしていくうちに、どんどんAlfresco製品に魅了されていきました。

DocumentumからAlfrescoへ。それはくしくも、コンテンツマネージメントの父と呼ばれるJohn Newton(ジョン・ニュートン)と同じ経歴を歩むことになります。

しかし、Alfresco Japanは約2年半で事業を撤退……。当時の日本では、コンテンツのデジタル化という分野は時期尚早だったのかもしれません。

青地 「外資はバッサリやられると覚悟していましたが、まさかここまでとは。あまりに突然で、半年くらいは呆然としていました」

そして、青地の中には、Alfresco製品を追求できなかったという未練だけが残りました。

喪失感の中、射した希望の光

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▲2018年9月、ニューヨークで開かれたAlfrescoイベントにて

Alfresco Japan撤退後、OCRの会社に就いた青地ですが、悶々と満たされない日々を送っていました。

手書きや印刷された文字をスキャニングしてデジタル化するOCR技術の有意性、ビジネスとしての可能性を感じてはいたものの、青地は「フェイス・トゥ・フェイスで直接お客様とやり取りをする」仕事、それとAlfresco製品に対する熱い想いがありました。

OCRの会社で働きはじめて1年ほど経ったある日、リックソフト社長の大貫からメールが届きます。そして、何気ないやり取りのあと、「うちに来ないか」と声をかけられたのです。

実は、Alfresco Japanで働いていたとき、リックソフトはAlfrescoパートナーであったため、社長の大貫と青地は面識がありました。

青地 「すぐに入社を決めました。リックソフトには、社長以外にも知っている人が何人もいましたし、素晴らしい技術やセンスを持った人が多いということも知っていました。何よりも、もう一度Alfrescoの製品に携われるというのが大きな決め手でした」

青地がリックソフトへの入社を決めるほどに魅力を感じているAlfresco。なぜ、そこまでAlfrescoに対する想いが強いのか青地に問うと、意外にも「愛着が湧くから」という答えが返ってきました。

青地 「もちろん、Alfrescoが他社製品よりも機能的に優れているという確信もあります。でもそれ以上に、オープンソースなのでかゆいところに手が届き、お客様の課題に対して提案がしやすいんです。本当に使い込むうちに愛着が湧く製品ですね」

Alfrescoの製品を知り尽くした青地だからこそ、Alfrescoに大きな愛着を抱いているのです。

愛着のある製品を販売しながら、社内外で刺激を受ける日々

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▲社内でも後輩社員と積極的にコミュニケーションをとり、情報を共有

青地はプリセールスとして再び、Alfrescoの製品をエンドユーザーと向き合いながら提案しています。

Alfrescoの最大のメリットは、オープンソースであること。普通だと、不具合があったらサポートセンターに相談し、そこでわからなかったら開発チームへ問い合わせるという段階を踏む必要がありますが、Alfrescoの場合は、販売をしている私たち自身がその不具合に対応することができます。

また、Alfrescoが業界の変化に対応し、市場に合わせて変化できたのは、オープンソースの中でも比較的新しい製品で、柔軟性、拡張性が高かったのが大きなポイントになりました。

青地 「お客様が解決したい課題をヒアリングし、その課題に合わせた使い方を提案することができるので、導入の段階でお客様にマッチした形になります。何よりもお客様にたくさん使ってもらえるのが、私たちにとっても本当に嬉しいことです」

そんなAlfrescoの製品を提案しながら、最近は後輩育成にも力を入れている青地。最近の彼の周りは随分とにぎやかです。

青地 「後輩育成は大変(笑)。でも、みんな新しいことを学んでいきたい、経験を積みたいという思いが強いのをすごく感じるので、逆にこっちが感銘を受けるくらい。うちの会社のいいところは、頑張る人をみんなで助ける環境があるところ。やっぱり、ひとりで得られる知識は限られているので、お互いに学べる環境っていうのは、エンジニアの仕事環境として抜群じゃないですかね」

リックソフトでは、頻繁に勉強会を開催しているのも特徴のひとつ。最近は、とある認定試験対策の勉強会に、社長も若手社員と机を並べて参加していました。

新入社員から社長まで、みんなが自分の知識や経験のために日々勉強している。そんな環境を、青地は「刺激的」と笑います。

“Alfrescoならリックソフト”と言われるようになりたい

次々と新しい技術が生まれ、凄まじいスピードで情報がアップデートされてゆく中で、最新の技術や情報をインプットすることはエンジニアにとっても重要な要素です。

青地 「そうはいっても、みんなで技術やノウハウを共有するなど、一緒に学ぼうという土壌があるうちの会社は珍しいですよね。外資系だとすでに自分が完成している前提だから、その会社にフィットしなければ簡単に切られちゃうし(笑)」

プリセールスをしつつ、日々知識と経験を積み上げながら働く青地は、Alfrescoの製品と携わりながら居心地のいい環境で働けるいまに、「充実している」と言います。

青地 「今後は、日本でAlfrescoの製品を取り扱っているベンダーとして名声を馳せたいなっていうのはあります。やっぱり、リックソフトに頼めば何とかやってくれるんじゃないかってお声がかかるようなところまで持っていきたい
そのために、私たち自身がアドオンの製品を開発して販売したり、ときにはそれをオープンソースにしてみんなに使ってもらったりすることでマーケットを活性化して、マーケット自体を大きくする必要があると思います」

そんな未来をつくるためにも青地は、技術の裾野が広いエンジニアの世界で知らないことを貪欲に追求し、世界を広げています。

青地 「知らないことの先に、次の新しいアイディアがあるんじゃないかなって思うから」

「まだまだ気は若い!」と笑い、若手エンジニアと肩を並べて、青地は今日も技術の海を颯爽と泳ぎます。愛着のあるAlfrescoの製品で、より多くのお客様を幸せにするために――。

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