「働きがいのある会社ナンバー1」セールスフォース・ドットコムが重んじる4つの価値

最先端のクラウドサービスを提供し、世界No.1(※)CRMとして成長を続けるセールスフォース・ドットコム。今日までの成長を達成できたひとつの理由は、社員のエンゲージメントの高さです。セールスフォース・ドットコムが創業以来大切にしてきた“4つの価値”について、代表取締役会長兼社長の小出伸一がお伝えします。

もっとも重要な価値は、社会から得る“信頼”

▲セールスフォース・ドットコム代表取締役会長兼社長 小出伸一

Trust(信頼)、Customer Success(カスタマーサクセス)、Innovation(イノベーション)、Equality(平等)――。セールスフォース・ドットコムは1999年の創業以来、この4つのコアバリュー(行動規範)を大切にしてきました。いずれも今日までの成長の原動力であり、日本法人のサービスや戦略、社内文化にも浸透しています。

代表取締役会長兼社長を務める小出伸一が、4つのコアバリューのなかでもっとも重要と考えているのが、「信頼」です。信頼を得るためには、顧客やパートナー、コミュニティとのオープンかつ透明な関係が欠かせません。

小出 「私は、利益第一で競争できる時代は終わったと思っています。今のビジネスにおいては、周りから信頼されている企業に、後から利益がついてくるという順序ではないでしょうか。私たちのビジネスモデルはあらゆるステークホルダーからの信頼のうえに成立するものであり、これからも変わることはありません」

「カスタマーサクセス」や、「イノベーション」も、事業の成長には欠かせません。顧客の成功を支援し、その結果としてセールスフォース・ドットコムも成長するーー。そのためには常にイノベーションを起こす必要があります。

小出 「 1960年代以降の高度経済成長期は、品質の良い商品やサービスを大量につくることで競争できた時代だったと思います。しかし、単純な右肩上がりではない時代に突入した今、ビジネスのやり方を変えなくてはなりません。
課題解決型ビジネスは今や限界点を迎えています。私たちはお客さまが今直面している課題のさらに先に目を向けたい。そこで大切にしている考え方が『ビジョンセリングモデル』です。つまり、ビジョンやビジネスモデルを一緒に考えるパートナーでありたいと考えています」

そして、セールスフォース・ドットコムが4つ目のコアバリューに掲げる「平等」。社内における同一労働同一賃金の推進をはじめ、働くうえでの不平等の撤廃のほか、未来を担う子どもたちへの教育、環境問題に対する貢献も含め、あらゆる側面から平等の実現を目指しています。

ここまでに挙げた4つのコアバリューを体現するために、セールスフォース・ドットコムで具体的に行っていることとは。次章では、「Ohana」や「1-1-1モデル」など独自の取り組みについて、ご紹介します。

「Ohana=家族」だからこそ見える、私たちがやるべきこと

セールスフォース・ドットコムの創業者であるマーク・ベニオフは、強い意志をもって社内文化をつくり上げてきました。ここでテーマとなったのが、ハワイ語で「家族」を示す「Ohana」です。思いやりや協力を重視することで、企業の結束力を高めようと考えています。

小出 「家族の根底に流れているものは、『平等』ではないでしょうか。お客さま、従業員、パートナー、 NPOなど、あらゆるステークホルダーを家族として平等に考えると、利益を超えた目的が生まれます。企業単体の成功ではなく、社会に貢献し、社会とともに成長することが必要です。
そうした思いが、『 1−1−1モデル』として形になっています。これは、製品の 1%、株式の 1%、就業時間の 1%を活用して社会貢献活動をするというものです。われわれ経営陣も、ゴミ拾いや児童施設の壁のペンキ塗りなどのお手伝いをしています」

セールスフォース・ドットコムでは、社内のサークル活動である「Ohanaグループ」においても、ハンディキャップのある人に対するスキル支援などを行い、社会貢献活動に取り組んでいます。こうした活動は社員同士の主体性や連携を醸成するうえでも重要なものです。

このように、セールスフォース・ドットコムの社員は、それぞれの意思によりさまざまな活動を行っています。しかし、組織としてのビジョンを実現するには、社内の足並みをそろえることも同時に必要でしょう。そこで導入している仕組みが「V2MOM」です。

V2MOMは創業者のマーク・ベニオフが考案した独自の意思統一システム。「Vision(ビジョン)」「Values(価値)」「Methods(メソッド)」「Obstacles(障害)」「Measures(基準)」という5つの要素を軸に、ビジョンを実現させるために必要な行動を明らかにします。

小出 「セールスフォース・ドットコムには、さまざまなバックグラウンドを持つ社員が集まっています。こうした社員同士で化学変化を起こすには正しいフォーミュラが必要です。そこで用いているのが V2MOMなのです。
まず、マーク・ベニオフら上層部で作成した V2MOMが社内で共有され、これに基づき社員が各自で V2MOMを作成します。この過程で他の社員からのフィードバックがあり、透明度の高い目標管理が可能です。その結果として、組織全体の結束が高まり、『自ら変化を起こしていく』という積極的なマインドを育てることができます」

このような独自施策を、セールスフォース・ドットコムは創業以来約 20年にわたって継続してきました。その結果として得たのが、「働きがい」そして「イノベーティブ」の両面における第三者からの評価です。

「働きがいのある会社ナンバー1」は、続けてこそ意味がある

「働きがい」に関する調査・分析を行う「Great Place to Work Institute Japan」が発表した、「2019年版 日本における『働きがいのある会社』ランキング」。ここでセールスフォース・ドットコムは1位(従業員1000人以上の部)を受賞しました。

また、企業リサーチサイト「Vorkers」が発表した「働きがいのある企業ランキング2019」においても2位(5点満点中4.76点)という結果でした。

小出 「今回の結果はひとつのプロセスに過ぎず、『これで成功』とは考えていません。重要なのは、高い評価をどれだけ継続できるかという点です。今後も働きやすい企業であり続けるためには、常に社員や元社員の声を聞いて、会社の仕組みを変えつづける必要があるでしょう。これは止めることができません」
働きがいを高めるアイデアは、社員を Ohana(家族)と考えることで生まれます。たとえば、社員からの要望によって、不妊治療に対する補助金などの福利厚生がこれまでに生まれました。今後も、多様な人材がそれぞれの才能を生かし、自分のライフスタイルに合った働き方で活躍できる会社を目指します」

“継続”という意味においては、米Forbes誌による「Most Innovative Company(世界で最も革新的な企業)」のランキングが象徴的です。2011年以来、毎年トップ3以内に選ばれており、世界ナンバー1も獲得しています。

小出 「今はテクノロジーを組み合わせるだけでイノベーションを起こせる時代ではありません。常に高い評価を得るのは非常に難しいことです。そういった意味でも、お客さまに寄り添い、真に必要とされるイノベーションを生み出せる企業でありつづけたいと考えています」

セールスフォース・ドットコムは、社外の国内企業とも連携しながらイノベーションを起こそうとしています。その先には、どのような未来を描いているのでしょうか。

イノベ―ションの素材のそろう日本から、社会を変革していく

セールスフォース・ドットコムのコーポレートベンチャー事業部であるSalesforce Venturesは、日本国内の40社を超えるベンチャー企業に対し出資を行っています。

たとえば、クラウドベースの名刺管理・共有サービスを提供するSansanや、オンライン会計ソフトを手掛けるfreeeなどに投資を行い、また昨年2018年12月には国内スタートアップ企業を支援しクラウドエコシステムを拡大するために1億ドルのファンドを開設しました。次世代のクラウド経済を担う企業を育てることは、セールスフォース・ドットコムの役割のひとつと考えています。

小出 「世界のなかで日本の競争力が落ちていると言われていますが、私は日本のヒューマンキャピタルが劣っているとはまったく思っていません。イノベーションを起こす素材は豊富にあるはずです。
ただ、優秀な人たちの力を十分に活用できる仕組みが残念ながらありません。従来型のピラミッド型組織では、優秀な人であっても活躍することが難しいこともあります。だからこそ私たちは先見性をもって優秀な会社や人に投資し、日本の活力を引き出したいのです」

社会問題にしても、環境問題にしてもビジネスが解決できる課題は少なくありません。“Ohana”として当事者意識を持って社会に向き合い、イノベーションを起こす。ビジネスが世界を変える時代は、今まさに訪れています。

信頼、カスタマーサクセス、イノベーション、平等――セールスフォース・ドットコムは4つのコアバリューを常に追求し、これからも日本社会のよりよい未来に向かって進んでいきます。

(※)Source: IDC Semiannual Software Tracker, 1H2018

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