きっかけは教室講師のアルバイト。しかし感じた大きなギャップ

▲現在の稲邉英士(パブリックサービス事業部 社会教育事業課 課長)

実は、ShoProにお世話になっている期間は25年よりもう少し長いです。ShoProとの出会いは、教員を目指して教育課程を取っていた大学2年生のときに、ShoProが運営する教室で中学生に数学を教えるというアルバイトを始めたのがきっかけです。

当時、教員を目指していたので、4年生になっても就職活動はほぼせず、静岡にある某学習塾とお世話になっているShoProだけ受けました。

いよいよ教員試験を迎えようという中、その前の月にShoProの内定式があり、そこで人事の担当者に、「せっかくだから社会人経験を積んで(から教員を目指すので)もいいのでは?」と背中を押され、入社を決意したんです。

ところが、入社してからいきなり思いもしない壁にぶち当たりました。配属先は、全国の教室を運営する各支社を支援する教育事業本部(当時)。ありがちではありますが、アルバイトもしていたという自信めいたものもあって、意気揚々としている自分がいたわけですが、入社後の現実は甘くはありませんでした(苦笑)。

一番きつかったのは人間関係ですね。周りに同世代が少なかったのもあり、人間関係がうまくいかなかったんです。「うまくやる」ということ自体どういうことなのかもわからなくなって、こんなに自分はコミュニケーションが下手だったのかと気づいて、愕然としました。

周りの人と目が合わないように下を向いているようにしたり……今となっては考えられませんが(笑)、とにかく人と話をするのが怖かったということを強烈に覚えています。

それでもいろいろな得難い経験を積ませてもらいました。2年目からは教材開発に携わらせてもらったり、新しい企画に参加させてもらったりもして、今思えば上司や周囲の方々が自分に対し、いろいろ配慮して下さったことがとてもよくわかります。

ですが、当時は、そこまで考えが行かず、正直、「もうだめだ、続けられない」と感じることもありました。転職を考えたこともありますし、夢だった教員をもう一度目指そうと検討したことも何度もあり……。

でも、そんな自分に声をかけ、励ましてくれる上司・先輩・同僚がいたおかげで、なんとかがんばれたと思います。今でもとても感謝しています。「人」との間で思い悩んだ時期でしたが、それを救ってくれたのも「人」だった、そんな感じですね。

またそんな折、異動という転機が訪れたんです。

異動という経験がいつも転機に。さまざまな業務経験が糧になる

▲総合保育事業部採用育成課課長時代。当時のメンバーと

振り返ってみれば、会社人生の中で“異動”という機会がいつも転機となっていたと思います。

これまで何度も異動があり、多くの部署を経験してきましたが、最初の異動先は通販事業部でした。当時、ちょうど通信販売の物流をアウトソーシングするというタイミングだったこともあり、いろいろと新しいしくみが立ち上がっていくという時期でした。

限られた人と時間の中でシステムを機能させなくてはならず、とにかくまずは自分が判断して自分が動かないと何も進まないという環境に飛び込むことになりました。

業務自体もかなり大変でした。失敗もありましたし、内外からお叱りを受けることも多かったです。ですが、自分で考え動いたことでしか、経験として身につかないということを学ぶことができたという意味では、重要な時間を過ごせたと思っています。

それと、通信販売は顧客の顔が見えない業態ではありますが、利用者が求めるもの(商品)を提供することで対価を得る、という極めてシンプルでわかりやすいビジネススタイルが、自分に合っていたように思います。とても充実した日々を過ごすことができました。

その後もさまざまな部署を経験することになるのですが、とくに今の自分に大きな影響を与えていると感じる出来事が、ふたつあります。ひとつは、現パブリックサービス事業部の前身でもある社会教育事業部にいたころに、千代田区立日比谷図書文化館(現在もShoProが指定管理で運営する施設)で運営責任者を2年半務めたことです。

日比谷図書文化館では、エンドユーザーと直接関わる仕事に携わり、利用者との触れ合いや職員の気持ちに寄り添って仕事ができるという、現場の楽しさを深く知ることができました。

チームをつくる難しさを感じることも多々ありましたが、“現場”を体感するいい機会となりました。利用者一人ひとりと向き合い、規則や収支だけにとらわれない、施設(現場)ならではの充実感や切迫感がありましたね。「事件は現場で起きてるんだ!」みたいな(笑)

もうひとつは、総合保育事業部で保育の仕事に携わったという経験ですね。42歳のときに配属となった総合保育事業部では、自分自身でできることなんて、たかが知れているということを痛感させられました。ちょうど娘も保育園に通っている時期でしたが、自分自身は保育の勉強をしてきているわけではありませんから。

やはり、何年も勉強して資格を取得し、想いを持って、日々子どもたちを預かり守る保育園の諸先生方やベビーシッターの皆さんの方がすごいに決まっていますよね。加えて、その現場と真正面から向き合い、熱意を持って日々仕事に取り組む事業部のメンバーも本当にすばらしかったです。「自分ができることは?自分がすべきことは?」とすごく考えさせられました。

つまるところ、“リスペクトと感謝”というか、仕事は信頼関係の構築から始まるという基本に立ち返れた時期でした。

ShoProでの「人」との出会い。支えられて今がある

▲千代田区立日比谷図書文化館の運営責任者をしていたころ

2019年現在は、パブリックサービス事業部社会教育事業課の仕事に就き、指定管理者制度、PFI事業、業務委託による公共施設の管理運営事業を課長という立場で担当させていただいています。

公共施設の運営や官公庁からの受託事業を通じ、利用者や参加者に対して、学ぶ楽しさ、知る喜びを伝える、そんな仕事でしょうか。ShoProが50年以上にわたって培ってきた、さまざまな事業のノウハウとネットワークがあるからこそできる、ShoProならではの事業だと感じています。

指定管理者制度の意義、労働力の減少、働き方改革、少子高齢化など……公共の施設なので、自治体の課題、社会の課題とリンクするところも多くあります。常に難しさを感じながら、試行錯誤の繰り返しです。

課長という立場ですが、たくさんの事業部を経験したからこそ、それが生かせていると実感する場面も多くあります。たとえば、さまざまなタイプの上司と一緒に仕事をすることができましたので、今でも判断の仕方や情報の伝え方、立ち振る舞い方など場面場面にモデルとする人がいて、参考にさせてもらっています。そのたびに上司だった方々のすごさを感じますね。

そして、自分でなんとかしようではなく、働く職員のモチベーションを気にかけ、想いをつなげるためにはどうすることが大事か、ということを一番に考えながら日々の業務に取り組むように心がけています。

先ほどお話しした、日比谷図書文化館の運営も引き続き関わっています。日比谷図書文化館での勤務のときから、施設を活用した事業展開を考えていたのですが、最近は少し考え方が変わったかもしれません。現在は施設の活用、というよりは、そこで働く人の力の活用という発想ですね。

いくつかの異動でさまざまな事業の経験を通じ、ShoProが手掛ける多くの施設で活躍する人たちの想いに触れて、「ShoProを信じて入社してきてくれる方々の想いを裏切りたくない。ShoProで良かったねとみんなで思い合いたい!!」そんなふうに自然と思うようになりました。

さらに、そう考えるようになったとき、(自分でもびっくりするのですが)会社に対する想いも変化していました。

「あぁ、続けてきて良かったな」と。

それもこの25年間、さまざまな多くの人に出会うことができたから。ひとりでは仕事ができないことを教わり、支えられてきたから今があるのだと本当に思います。各施設で先生や職員が活躍していることのすばらしさ。職場のメンバーにいつも助けられているということ。その一つひとつはこの会社にいるからこそ感じられたことです。

「人」は変わる。「人」は伸びる。そんな、「人」の力を信じて

▲働き方改革も社内で進み、家族との時間が増えたことも良い仕事の活力に!

今後挑戦したいことは、事業部内の連携、さらには事業部を越えた連携です。連携を深め、パブリック事業にもShoProイズム(=エデュテインメントの世界)をもっともっと浸透させていきたいと思います。

ShoProは「人」に支えられている会社だと言えると思います。ですので、その「人」の持つ力を連携させたら、すごいパワーになるんじゃないか、と。ひとつの事業部(課)でやれることには限界がありますが、別の強みを持つ部(課)や人と一緒に動くことで、不可能が可能になることがあるし、事業がつながっていくことが間違いなくあります。

自分たちの業務の可能性を拡げるのには、ひとつのセクションで毎日頭を悩ませるよりも、複数の部署で考えた方がきっと良くて。多くの事業をやっているShoProはそれがかなうチャンスがたくさんあるわけですから、それは本当にすごいですよね。

自分たちの仕事や取り組みが、これからどこへ向かっていくのか……。あれやれ、これやれでは人の気持ちは動かないものですから、自分たちの仕事がどこにつながっているのかを示すこと、そしてそこに広がりがあればさらに良い。それがあれば、人は未来を見て(希望を持って)仕事ができるし、結果的にShoProの魅力を高めることにつながるのではないかと考えています。

こんな想いに至るとは、入社当初を振り返ると、正直考えられませんけどね(笑)。

でも、「人」に支えられ、自分も誰かを支えて、自分自身、今も変化し続けている──。

25年間のShoPro人生で体感した、「人」は変わる。「人」は伸びるということ。そんな「人」の力を信じて、これからもこの会社で仕事をしていきたいと思います。