地元企業に10年勤めたエンジニアが考える「スタートアップの楽しみ方」

国内初の衣服縫製事業専門クラウドソーシングサービス「SITATERU(シタテル)」。“ファッション業界のGoogle”を目指す当社のエンジニアを務める建山晃徳は、地元熊本の老舗ITベンダーで10年間キャリアを重ねてきました。システム開発から組織づくりまで、0からの事業を生み出す原動力の源泉とは?
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不満はないもののモヤモヤしていた前職時代

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熊本本社の新オフィスにて。
人はなにかに不満を抱いたときに、その“不”を解消するために行動するものです。商品を購入する、住居を引っ越す、そして「転職」を決断する……。その一方で、不満がないのに、何かに突き動かされて決断をすることもあります。

創業間もないスタートアップ企業である当社に転職したエンジニア・建山晃徳もまた、“何かに突き動かされた”、そのひとりだったのかもしれません。

熊本県出身の建山は、新卒で地元のITベンダー企業へ入社。多くのクライアントの受託システム開発に携わっていくなかで、ときにはモヤモヤを感じながらも、特に不満を抱くこともなく日々を過ごしていました。

建山「さまざまな案件をこなしやりがいを感じる反面で、モヤモヤもありました。納品して終了する受託開発では、運用費を頂かないと納品物の“その後”がわからないんです。それでも当時は大きな不満を持つことはなく、その会社でずっと勤めることも考えていました」
でも、モヤモヤをずっとそのままにしているのも気持ち悪い……。建山は新たな刺激を求めて、就業後や休日の時間を使って外部のエンジニア勉強会へ積極的に参加するようになります。社外のエンジニアと交流することで、自身のスキルアップを図りたい。それは建山からすると、ちょっとした一歩だったのかもしれません。

しかしその一歩が、のちに彼の人生を大きく変えることになるのです。

「衣」の革命を起こそうとする、“同郷社長”との出会い

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建山(左)とCEO河野(右)。
2012年、積極的に社外の勉強会やイベントに参加していた建山はとあるイベントで、のちにシタテルの創業者となる河野と出会います。

当時から「衣」の革命を起こそうと様々な挑戦をしていた河野も熊本県出身。同じ地元でありながら大きな志を抱く河野との邂逅は、建山に多大なる影響を与えることになります。

そして2014年のある日、河野から国内初の衣服縫製事業専門クラウドソーシングサービス「SITATERU(シタテル)」の事業構想を聞かされることになります。

建山「シタテルという新しい事業の構想を聞いて、熊本発で世界へ挑戦するベンチャー企業があることを誇りに思いました。それから、就業後や休日など空いた時間を使ってサービス開発を手伝っていました」
エンジニアとして正式にオファーをもらっていたものの、当時の仕事に不満があったわけではなく、10年も勤めた会社に愛着もある……。それでもシタテルの事業を手伝っているうちに、どんどん夢中になっている自分に気づくことになります。

当時32歳。さらに結婚のタイミングも重なり、人生の転機を迎えていた建山。さまざまな葛藤の末に「転職するなら今しかない」と決断します。

建山「自分の正直な気持ちを婚約者に伝えたら、『好きなことをしていいよ』と背中を押してくれたんです。前職のときに感じていたモヤモヤに対する“解”をシタテルで体験したい。その大きなきっかけを与えてくれました」

1年越しのシタテル入社。前例のない仕事に挑戦する日々

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そして10年間勤めた会社を辞めて、当時社員数名のシタテルへ入社。オファーから1年越しのジョインとなりました。

システム開発経験は豊富ではあるものの、アパレルに関しては全くの初心者だった建山。縫製について1から学び、エンジニアとしてシステム開発を進めていくことになります。

建山「シタテルでは前例のない、新しい価値を提供しようとしているので、“正解”がありません。『こんなときどうするのだろう?』とWebで検索をかけても当然何も出てこない。わからないことは1個や2個ではなく、毎日のように山ほど出てきます」
当たり前ですが、正解がないことを進めていくのは大変なことです。しかし建山は、この「0→1」を生み出していくことが楽しく、やりがいを感じているといいます。

建山「逆に言えば、何でもできる環境だということ。好きなプログラミング言語や新しい技術の導入も、声をあげればすぐに検討できる。このような環境はエンジニアとしての自分を試せますし、スキルアップにも繋がっていますね」
さらに建山は、組織づくりにも挑戦しています。これも創業間もない“スタートアップ企業ならでは”の経験といえるでしょう。

建山「これから一緒に働くメンバーの採用にも携わっています。それ以外にも、まだまだ整っていないことだらけです。たとえばコピー機が壊れたら自分で修理対応もしなきゃいけない(笑)よく考えてみれば、『何もないから作る』はシステム開発に限ることではないんですよね」

熊本-東京。場所にとらわれずに “ファッション界のGoogle”を目指す

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熊本、東京、名古屋…場所も経歴も様々なシタテルチーム。建山は一番左。
シタテルは、2016 年6 月現在で130拠点を超える国内の縫製および加工工場と連携、会員登録数は前年比300%の1,800社(事業者)を越えるブランドやデザイナーが登録利用しています。

その利用者属性は、個人デザイナーだけでなく、ビームスやユナイテッドアローズといった有名セレクトショップに商品を卸すブランドや、パリコレに参加しているハイブランドまで多岐にわたっているのも特徴です。

現在の流通総額は5億円。さらに、経済産業省の平成28年度「IoT推進のための社会システム推進事業(スマート工場実証事業)」に係る補助事業者に唯一のアパレル企業として採択されました。テレビ東京「ガイアの夜明け」での出演、AERA「日本を動かすベンチャー100」への選出など、徐々に私たちの事業が多くの方に知られつつあります。

建山「このような社会からの期待を実感できることもモチベーションに繋がっています。自分の仕事だけではなく、営業や生産管理など『会社としてどう応えるべきか?』を考えなければなりません。より使いやすいサービスにするために、そして衣服生産のプラットフォームを実現するために、やるべきことはまだまだたくさんあります」
アパレル工場のIoT化。そして2017年2月には200工場との連携など事業拡大をしていくとともに、東京に常駐オフィスを置くなど、さらに組織を拡大していきます。熊本と東京、私たちの仕事は場所にとらわれることはありません。それは衣服の生産においても同様です。

全世界の人々の「想像力」と「アイデア」により、目指すは “ファッション業界のGoogle”。その挑戦はまだはじまったばかりですが、建山とともに一歩ずつ、事業と組織を創り上げていきます。

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