アキバから全国へ!ソフマップがいま巻き起こすeスポーツの新しい風

ポップカルチャーを発信する街・秋葉原において、ソフマップはeスポーツの普及に力を入れています。取り組みの中心に存在するのは、誰もが無料で利用できる「e Sports Studio AKIBA」。プレイヤーの拡大を目指し奮闘するソフマップの川嶋靖二が考える、eスポーツのポテンシャルや新しい構想をご紹介します。
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アキバで生まれる新しいカルチャーの予感

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▲広報宣伝部 eスポーツ事業担当 マネージャー 川嶋靖二

大学生時代にFPS※というオンラインシューティングゲームにはまった川嶋靖二は、パソコンのパーツに興味をもつようになりました。

そして、新宿のソフマップでアルバイトをスタート。その後社員に登用され、トータル12年間新宿で勤務し、2013年に秋葉原に異動しました。

川嶋 「新宿とはまったく違いました。サブカルチャーやゲームにこだわりをもつお客様が多くて、これが “アキバ ”なんだと実感させられました。

秋葉原の魅力は、 “柔軟に変化できるエネルギー ” なんです。この街は、戦後のヤミ市から電気街へと発展してきました。ラジオ部品にはじまり、昭和時代のアマチュア無線やオーディオ、平成時代に普及したパソコン機器の販売などで、常にマニアたちを集めてきました。

そして、 “オタク ”と呼ばれる人たちがアニメやゲーム、フィギュアを求めるようになると、それに応えたのです」

新しい文化を生み出すアキバに勤務するうちに、やがて川嶋はあることを感じ始めます。アキバにおけるeスポーツのポテンシャルです。

川嶋 「日本では eスポーツはまだ身近ではありません。でも、多くの日本人はパソコンやスマホ、テレビなどを通して毎日のようにゲームに親しんでいます。
そして、もっと本格的にゲームを楽しみたいと思う人はたくさんいて、その先に eスポーツの可能性が広がっていると感じました」

eスポーツ隆盛の流れを受け、2017年9月、ソフマップAKIBA②号店 パソコン総合館の1階に「GAMING ZONE」をオープン。ゲームに快適な処理能力をもつゲーミングPCのほか、ヘッドセットやマウス、キーボードなどのゲーム専用デバイスをそろえたコーナーです。

当時、ソフマップAKIBA②号店 パソコン総合館の副店長だった川嶋は、GAMING ZONEがオープンすると同時に幅広い年齢層のお客様が訪れ、その数がどんどん増えていくのを目の当たりにしました。

川嶋 「隣接するメーカー各社の専用ブースの人気も高まり、メーカーとソフマップがコラボレーションする機会も増えていきました。そして 2017年 12月、会社から『 eスポーツの担当者にならないか』というオファーを受けたんです。その場で喜んで受けました」

※FPS:First Person shooter(ファーストパーソン・シューター)の略。主人公の本人視点でプレイするシューティングゲーム。

ライブ配信もできるe Sports Studio AKIBAをオープン

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▲ソフマップAKIBA②号店の「e Sports Studio AKIBA」

2018年2月に広報宣伝部 eスポーツ事業担当に異動した川嶋は、すぐにeスポーツを楽しむための場所づくりに取り組みます。それが、子どもからプロまでeスポーツを本格的に体験することができる「e Sports Studio AKIBA」でした。

施設をつくるのは生まれて初めての経験で、何から手をつけたらいいのかわからなかったという川嶋。

決まっていたのは、ソフマップAKIBA②号店 パソコン総合館の2階という場所のみ。施工会社と一緒にプランを練り、試行錯誤を重ねますが、特にライブ配信には悩まされました。

川嶋 「施工会社の方がもってきた配信機材のカタログを開いたら、何もかも初めて見るものばかり。慌てて、カメラ、ミキサー、キャプチャのための機材、フォーマットの仕方、転送方法など、すべてゼロから勉強しました。

テレビ番組の制作方法を調べ、配信中にネット回線が落ちたときの対策についても学びました」

そして2カ月後、e Sports Studio AKIBAが完成します。

川嶋 「プレイしやすい環境と雰囲気にこだわり、個人スペースを広く設けて、ライティングで近未来感を演出しました。対戦する人にも観戦する人にも、 “非日常 ” を体験してほしいという想いを込めました」

e Sports Studio AKIBAは、最新のゲーミングPC、モニター、キーボード、マウス、ヘッドセット、チェアを備えたプレイヤー席10席と、実況中継のための解説席で構成されています。観客は40インチのモニター4台を通して観戦。

さらに、中継用映像機材によってスタジオからライブ配信することが可能です。試合後はYouTubeチャンネルを通じて、ダイジェスト動画などもアップされます。

川嶋 「学生サークルやプロチームなど、団体であれば、アマチュア、プロ、個人、法人を問わず、無料で e Sports Studio AKIBAをご利用いただけます。試合や大会も開催していますので、ぜひ、観に来てください。もちろん、観戦料も入場料も不要です」

スタジオでライブ配信を行っているのは川嶋自身です。毎回、主催者と打ち合わせをして、配信するチャンネルやカメラの位置などを細かく決めているという川嶋は、多くの時間をイベントに費やします。そこまでしてライブ配信にこだわるのは、「チームにファンの存在を知らせたい」という想いがあるからだと言います。

eスポーツの可能性は“ファン”にあり!

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▲eスポーツチームのオリジナルグッズを取り扱う「e sports goods shop」
川嶋 「 e Sports Studio AKIBAは “ファンを生み出す場所 ” なんです。
ゲームの種類にもよりますが、普通のスポーツ同様に集中力やチームワークが求められる eスポーツでは、 1試合を消化するとプレイヤーたちは息がつけないほど憔悴します。そんな姿を見て、彼らのファンになる人はたくさんいます」

実況アナウンスの効果も加わってスタジオはヒートアップ。試合後のプレイヤーとファンとの交流会も、熱いものになっています。

川嶋 「試合の迫力を、スタジオに来ることができない人にも見てほしい。そしてファンになってほしい。そんな想いでライブ配信をしています。またライブ配信では視聴者数がわかるため、その数がチームのモチベーションにつながっているのも特徴です」

チームとファンの結びつきをさらに強めたいと感じた川嶋は、2018年6月、e Sports Studio AKIBAの隣に「e sports goods shop」をオープンさせました。人気チームのタオルやTシャツ、キーホルダーなどを販売するコーナーです。オリジナルグッズを購入するとファンの意識も高まり応援にも力が入ります。

川嶋 「チームのグッズを身につけて観戦し、試合後に Tシャツなどにサインをもらうのは、スポーツ観戦の醍醐味のひとつ。もちろん、ファンの存在によって、プレイヤーの気迫も変わってきます」

このように、グッズには大きな効果があるものの、つくっているチームはまだごく一部です。そんな現状に対しても「オリジナルグッズをつくることのできないチームには、これから私たちでグッズ制作のお手伝いをしていきます!」と、川嶋は熱く語ります。

世界で活躍できるプレイヤーをアキバから育てていく

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▲eスポーツ普及の拠点として、さまざまなイベントも企画

いま川嶋は、学校や行政などと連携して、子どもたちがeスポーツを学ぶ場所の提供にも取り組んでいます。

たとえば、e Sports Studio AKIBAでは、クラーク記念高等学校の授業科目「eスポーツ」を開講していて、戦略の立て方やメンバーとのコミュニケーションの取り方などを高校生が学習しています。2018年10月には、徳島県と秋葉原をオンラインで結び、子どもたちが対戦するゲームイベントも開催しました。

川嶋 「これらの目的は、次世代プレイヤーの育成です。 eスポーツは、海外では賞金総額が 20億円を超える大会もあり、 2022年のアジア競技大会(アジアオリンピック)の正式種目になる可能性もあります。私たちは、日本のチームが世界で活躍できるようにサポートしていきます」

川嶋が目指すのは、eスポーツの普及です。そのためにはまず、e Sports Studio AKIBA を通じて、プロチームが人前で対戦できる機会をつくり、ファンとの絆を深め、そして次世代のプレイヤーを育てていきます。さらには秋葉原が一体となって eスポーツを盛り上げられるような仕組みづくりを考えています。

川嶋 「 2018年の 12月、秋葉原エリアの企業を募って eスポーツの企業対抗戦を共同開催したんです。とても盛り上がり、同業他社の人たちともつながれたので、このようなイベントをもっと手がけていきたいです!」

これからも川嶋は挑戦を続けます。eスポーツの風をアキバから全国に吹かせるために。

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