新規事業は保育所の立ち上げ! 女性の活躍を新たな角度から支援する

多くの企業で女性の活躍を推進する取組みが行われているが、綜合キャリアトラストでもいち早く働く女性への支援を行ってきた。2018年に開園した「オフイク仙川」もそのひとつだ。働きたい子育てママのための施設としてオープンした、このオフィススペース併設の企業主導型保育所をお伝えします。
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“オフィスで仕事”と“育児”の両立=「オフイク」!

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新しく立ち上がったダイバーマネジメント事業「オフイク」

「オフイク仙川」は、働きたい子育てママを支援するために調布市仙川町に開園した、オフィススペース併設の保育所である。

まず、オフイクはどんな経緯で立ち上がったのだろうか。センター長兼保育士の小林義幸は話す。

小林 「オフイクは保護者が“ 子どもを預けてしっかり働くことに専念できる”をコンセプトに、2018年12月に立ち上げた企業主導型保育所です。 “オフイク ”という名前は 『オフィスで仕事をする 』+ 『育児をする 』の頭文字から取っており、子育てをしながら働きたい女性の願いが両方ともかなえられるように名付けました。

今は女性活躍推進というキーワードが一般的に浸透していますが、実際のところ、産休育休から戻った女性社員が以前と同じように働けるかといえば、なかなか難しいことが多いように感じます。オフイクでは時間的、物理的に仕事が制限される女性に、最も活躍してもらえる働き方を提供しています」

女性の働き方は多様化し、受け入れる側の体制や支援施設を運用する仕組みも、今までよりもっと進化していかなければならない。そうでなければ、女性が本当に活躍できる社会は実現しないと小林は話す。

小林 「背景には、日本の少子高齢化と労働力人口の減少が挙げられます。過去の労働環境では、出産の時期を迎えた女性の多くが仕事を諦めざるを得ない状況でした。でもライフスタイルの変化によって家庭と仕事を両立したいと思う女性が増え、2019年現在には産休育休制度が充実してきました。

しかし、女性活躍推進とスローガンは掲げているものの、職種や規模にもよりますが、出産を控えた女性社員から『環境的に育休を取りづらい』『時短で働きづらいと』いった声が上がっている企業も見受けられます。

オフイクは、企業に対して女性活躍推進のサポートとなる支援サービスの提供や、女性に対して子どもを産んでも仕事に専念できる環境の整備、また仕事のブランクなどで萎縮せずとも職場に復帰できるバックアップ支援を通じて、女性の新しい働き方を実現するためのダイバーマネジメント事業として立ち上げました」

保育所の運営を通じてダイバーシティの具現化、女性の新しい働き方を追求する綜合キャリアグループのオフイク事業。

この志を持って新たなビジネス市場に乗り込んだ小林だが、運用が軌道に乗るまでは決して平坦な道のりではなかった。

保育所立ち上げの課題も、グループの力でクリア!

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保育所のインテリアはグループの専門部署が細心の注意を払う

オフイクを立ち上げるにあたって、小林はさまざまな課題点と向き合うことになる。

まず、コンセプトが決まった時点で立ち上げへの課題が山積みだった。まずは、保育所の場所はどこにするか。東京都は広くても駅近の物件、しかもオーナーから許可が出る保育施設となれば、そんな簡単には見つからない。

小林 「あっちこっち調べて歩き回り、ようやく調布市の仙川に駅から徒歩2分の物件を見つけて許可をいただいたときには、いろいろ消耗していました(笑)」

次に、保育所の設計や、設備や美本の色合いについて決めなければならなかった。

小林 「当然ですが、設計やインテリアの知識もなく途方に暮れました。でもグループの店舗設営を担う部門責任者に協力を得て、保育所のレイアウト設計や備品選定、ロゴに至るまでささっと制作をして、協力会社へ工事手配、消防署への対応をしてくださったのには感動しました」

多くの企業主導型の保育所では、センター長が自ら設計、備品選定、工事の手配をしなければならない。しかし、工数的にも限界があり委託会社に多くを依頼しなければならず、見積りがどんどん膨れ上がってしまう。

小林 「グループの協力を得られたことは本当にありがたかったです。オフイクの “女性が子どもを預けてしっかり働ける ”というコンセプトに沿って、詳細なところまでつくり込んでいただきました。オフィススペースはクールでスタイリッシュ、保育スペースは明るく元気が出る仕様になっています。

グループ会社ごとに培った専門分野での高度な技術や経験を他の事業にも生かせる、それを事業部間で共有できることは、まさに綜合キャリアグループの強みだと思いました」

さらに公益財団法人に提出する助成金の申請についても書類の整備を進めなければならなかった。通常ならセンター長自身が申請案内書を解読するところから始めるのだが、こちらもグループの助成金申請の専門部隊が速やかに対応してくれたことに小林は感謝の念を忘れない。

部門間のセクショナリズムを排除した体制に、グループとして活躍できる土壌が備わっていることを小林は知ることとなる。

地域コミュニティとつながりひろがる「オフイク」

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仙川にオフイクブランドを浸透させる

開園した後のオフイクは、仙川周辺の働くことに意欲的な子育てママと園児で賑わっていた。外観の鮮やかで洗練されたデザインと内観の活気ある様子に、子育てママの関心が高まり、入園希望につながったのだ。

しかし、一時は軌道に乗ったかのように見えたオフイク運営だが、その後保護者の引越しや転勤などで、園児の数が定員を割ってしまった。定員に到達しなければ保育所の運営はままならなくなる。小林に新しいミッションが課せられた。

──継続的な経営ができる運営体制構築を!

小林 「これまでは “オフィススペースがあって新しくキレイな保育施設 ”という触れ込みで、仙川駅を利用する女性たちが話題にしてくれ、園児の入園にもつながっていました。

しかし、家族や自分の仕事の関係で仙川を離れ、退園される方が増えてしまいました。園児は定員数を割っています。そのため今後は、オフイクのコンセプトや保育施設について、仙川地域に周知するための新たな手法を取り入れていくことが必要だと考えています」

女性が活躍できるフィールドを実現するために、小林はオフイクを利便良く活用してもらえる仕組みづくりと、入園につながる外部との折衝に余念がない。

小林 「オフイクを発展させていくためには、調布市や地域との連携が必要です。市役所にはオフイクのコンセプトと運営について説明し、子育てママの支援保育所としてオフイクの入園を呼びかけていただいています。市の後押しやイベント交流を通じて、オフイクが地域の人から安心して子どもを任せられる保育所であることを周知する必要があります」

小林はオフイクが調布市や地域から後押しやサポートを受けている保育所であること、働きたい女性が仕事に専念できる設備が充実していることを、もっと一般の人に知ってもらう必要を感じている。

小林 「オフイクを知ってもらうことで、オフイクブランドが確立します。オフイクブランドが浸透し、働く女性の選択肢にオフイクが当たり前に登場するような、そんな世の中になればいいと思っています」

女性の働き方を進化させる「オフイク」の今後

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世の中に利便良いサービスを事業化するセンター長の小林

オフイクが新しい女性の働き方を支援するために、どのような通常の保育所とは異なった取り組みを行なっているのだろうか。

小林 「オフイクには “地域交流スペース ”と呼ばれるオフィススペースがあります。ここでは持ち帰った仕事をしたり、ノマドワークやテレワークができたりします。さらにこのスペースは働く女性だけでなく、オフイクに子どもを預ける人なら誰でも利用することができるんです。そのため育児の悩みを相談したり、地域の情報を交換したりする場としても利用できます」

地域交流スペースで仕事をしている間、子どもは保育士が面倒を見てくれるのだろうか。

小林 「地域交流スペースの隣の部屋が育児スペースとなっています。保育士が子どもと遊びながらしっかりと面倒を見てくれるので、安心して仕事に集中できます。実はオフイクのように、保護者の交流スペースと育児スペースが別々になっている保育所はほとんどありません。通常は育児スペースの一角に保護者が会話できるスペースがあるくらいで」

職場のオフィスのように洗練されている地域交流スペースは、適度な緊張を保ちながら仕事もはかどり、交流もさかんになるだろう。

小林 「今後はこのスペースを含め、オフイクを一般企業にも利用してもらいたいと思っています。そうすることで企業は、調布市がバックアップする信頼性のある保育所と提携し、女性活躍推進に積極的な会社であると世間にアピールできます。

また、働く女性もオフイクのシステムを通じて、企業からさまざまな支援を受けることができます。さらには、地域交流スペースの活用で、これまでと同じようにハイパフォーマンスを発揮できる環境で働くことができるのです」

小林は今後の取組みとして、子どもの育成コンテンツ企画、英会話コミュニケーション、リトミック、食育に力を注いでいきたいと考えているそうだ。

小林 「オフイク事業はこれからも進化して、幅広い分野で成長し続けます。そのためにも、一緒にオフイク事業を展開する仲間を増やしたいと考えています。現在、仲間募集中です!」

保育所の枠を一歩踏み出し、働く女性にとっても地域にとっても、企業にとっても、世の中に利便良く活用してもらえるサービスでありたい。それができるのはダイバーマネジメント事業「オフイク」であり、綜合キャリアグループのビジネスモデルである。

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