新卒3年目コンサルタント。モラトリアムを越えて、人の背中を支える存在に

未経験からのキャリアチェンジを支援するエスプールヒューマンソリューションズ。要となるのがフィールドコンサルタント(FC社員)です。2014年より採用を本格化させ、新卒社員は基本的にFCからキャリアを始めます。新卒3年目FCとして最前線を走り続ける太田智里が、入社してからの2年間を振り返ります。
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人の背中を押せる人間になりたい──就活時の想いと、内定者時代の挫折経験

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▲入社前の太田と同期たち(後列、左)
太田 「昨日までできなかったことが、今日はできるようになっている──。人がそうなっていく様を見るのが好きだし、そうなれるよう背中を押してあげられる人間になりたい」

そう語る太田は、新卒2年目から FCリーダーという FC社員をまとめる役割を任され、自身もクライアント先に常駐しつつ、FC社員の育成や新卒採用など幅広い業務に携わっています。

学生時代、「新しい生活や、仕事、環境を迎える人の背中を押せる人間になりたい」という軸で仕事を考えていた太田。偶然、高校の先輩であり現エスプール4年目社員に1DAYインターン「Discovalue」を紹介され、エスプールを知ることになります。

太田 「人材業界に絞って就活をしていたわけではないのですが、『未経験の人が活躍できるようアシストしている』という社員の話を聞いて、具体的な仕事内容を理解しないままエスプールを第一希望にしてしまいました(笑)」

その思い切りのよさに採用担当者が不安になるほどでしたが、もともと人や成長に対する想いの強い太田は、あっという間に選考を通過。最終面接が設定される前後からは会社理解も兼ねて、派遣スタッフの保険手続き関係の事務処理をサポートするインターンを始めました。

順風満帆に思えたインターンシップ。着々と業務に慣れ、社内でも「内定者インターンの太田さん」として馴染んでいきました。

しかし入社を目前に控えた2月上旬、太田に突然、不安が押し寄せてきます。

太田 「もう入社まで 2カ月もないのに、入社してからのことを全然わかっていないということに気付いたんです。インターンは楽しかったけれど、入社後も同じ業務や人間関係が続くわけではありません。私は FCとして現場に配属になります。そのときに『現場って何するんだ?』と急に怖くなってしまったんです」

「2年間で一番の挫折経験だった」と振り返るほど、太田はこのとき苦しんでいました。あまりの憂鬱に、逃げてしまおうと考えたことも。

しかし最終的には「ここで逃げたらどこの会社に行っても続かない」と覚悟し、入社を決めます。

太田 「今思うと、誰もが社会人になる前に経験するモラトリアムだったんですよね(笑)。でもそうやって自分がつまずいたからこそ、エスプールに興味を持ってくれる学生にはできる限り面談の時間をとって話しています」

うれしいはもちろん、つらいこと、悲しいことを自分の言葉で伝えて、リアルな部分を知ってもらいたい。いい部分だけを語るのは簡単だけど、入社してからお互いが大変になってしまう。だから太田は、真面目に真剣に業務を伝えて、『私と働きたいと思ってもらえるか』『私はこの人と働きたいと思えるか』を大切にしています。

相手が嫌いなことは徹底して“やらない”!考えを受け入れてもらうために

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▲常駐先店舗にて(前列、左から4番目)

入社後の研修を終えて太田が配属されたのは、クライアントの新規立ち上げプロジェクトでした。2カ月間で約2万台の法人向け端末を出荷するプロジェクトに、準備期間から携わることに。

太田 「プロジェクトを円滑に、トラブルなく成功させるために、事前研修を行い派遣スタッフさんに業務を理解してもらっていました。 30人規模の研修なのですが、自分よりも圧倒的に社会人経験豊富な方に対して、伝わるように伝えることがとても大変でした」

研修を重ねるうちに、クライアントが用意した資料にいくつかの改善点が見えてきました。しかし太田は「社会人経験の浅い自分が意見しても、すぐには聞き入れてもらえないのではないか」と考えます。

太田 「自分を受け入れてもらうためには、まず相手に認めてもらわないとダメだと思いました。そこで、相手の好きなこと、嫌いなことを見極めて、嫌いなことは絶対にやらないようにしたんです。当たり前に聞こえますが、『相手が嫌いなことを、自分も徹底してやらない』って意外と見落としがちなんです」

たとえば、当時の太田のスーパーバイザー(以下、SV)はモノが散らかっているのが大嫌いな人でした。そのため太田は、自分のデスク周りの整理整頓は徹底して、時間があるときにはオフィスの片付けもしました。

太田 「簡単なことですが効果は絶大で、自然と SVから声をかけてもらえるようになったんです。それからは積極的に意見を出して、どんどん影響力が増していくのを実感しました」

ただひた向きに、一生懸命に駆け抜けた半年間。短期プロジェクトを通して太田は、「人と関わることに手間や時間は惜しまない」という教訓を得ます。

太田 「一生懸命やったからこそ、あのプロジェクトが成功できて、今でも自分の自信につながるいい想い出として残っているのだと思います」

このプロジェクトを通して太田は、短期間で関係をつくる秘訣は『忘れないこと』『覚えていること』なのだと学びました。何か業務を進めるときは「あの人はこれが得意で、これが苦手。だからこの人と組ませよう」ということを考えて、ちゃんと本人にも伝えるようにしていたと言います。

太田 「 1年半経った今でも、そのときに関わった全員の方の顔と名前、得意なこと不得意なことはすべて覚えています」

初めてのコンサルティングで気付いた、“クライアント視点”の大切さ

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▲「これからも背中を見せ続けたい」と語る太田

短期プロジェクトが終了した後、太田はキャリアショップに配属されました。

太田 「次に配属されたキャリアショップは、すでに先輩 FCがいる店舗でした。スタッフさんのフォローは先輩 FCが行っていたので、自分にできることってなんだろう?と日々考えました。

当時は、『 FCみんながトレーナーになる(人に教える立場になる)』ことを目標としていました。でも現実は、どんなに教えるスキルが長けていても、クライアントからはなかなか任せてもらえませんでした。

クライアントからすると『優秀なスタッフのひとり』になっていて、 FCとして一生懸命な人ほど現場を離れられず、 FCが集まる社内会議にも参加できない状況だったんです」

そういった状況がWIN-WINではないと感じた太田は「なぜ任せてもらえないのか」「クライアントが本当に必要としていることは何か」という視点に立って考えます。

太田 「売上に直結する『獲得』が最も大切だと仮説を立てました。実際、獲得に対して苦手意識をもつスタッフさんは多く、やらないといけないのはわかっているけどできない……という声は聞いていたんです。そこから、クライアントが本当に必要としていることは『スタッフフォロー全般』ではなく、『獲得に特化したフォロー』ではないかと考えました」

獲得フォローに特化する代わりに近隣店舗もラウンダーさせてもらうことで、FCがいない店舗のフォローもでき、クライアントの売上にも貢献できるのでは──。

WIN-WINの解決策が見えてからは、自分の意見を受け入れてもらうために何をすべきかを考えました。

太田 「獲得フォローのプロになるには、実績が必要です。そこでなんでもいいからクライアントの部署で一番になろうと決めました」

そんな太田の努力はやがて実を結び、FCが目指すべきは「トレーナー」だけでなく「ラウンダー」も新たに加わりました。また自店舗だけでは限界があった売上向上も、複数店舗を見ることでクライアント全体に大きく貢献できるようになり、同時に自店舗だけでは限界があった派遣スタッフのシェア拡大にも大きな影響を与えています。

太田 「大切なことは、まずクライアントが本当に求めていることは何かと考えること。そして、自分たちができることを考える。そうすることで結果的に WIN-WINな関係が築けるんです」

さらに、複数店舗を周ることで後輩FCの育成にも役立っていると言います。

太田 「これまで、後輩 FCと直接顔を合わせる機会というのは、月 1回の社内会議か、終業後に時間をつくってもらうしかなかったんです。しかし、ラウンダーになったことで顔を合わせる機会が多くなりました。他店舗の店長やエリアマネージャーも『太田の後輩なんだ』という認識を持ってくれて、何かあるとすぐに教えてくれるようになりましたね」

それにより太田は、いいことがあると『おめでとう』が直接言えて、モチベーションが下がっているという情報が入れば、即座に話を聞く体制が整ったと言います。

自分なりのFCとしての在り方を模索し、少しづつ形にしていった太田。

「ほかの多くのFCも、同じ悩みに直面しているはず」
「もっと大きな枠組みから、変わらなければならないのでは」

そういった想いをより強くしていったのです。

新たなミッションは組織化。そして、後輩を支えられる存在になること

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▲FC統括部 統括部長 成岡唯史

当社には、全国さまざまな現場に散らばるFC社員と横断的に連携を取り、情報共有を加速させることを目的として「FC統括部」という組織があります。

それまでのFC社員は各支店ごとの縦割り組織で管理されており、同じクライアントを担当していても情報共有されづらい体制でした。そんな課題が浮き彫りになった2016年、FC統括部は満を持して編成されたのです。

しかし、FC統括部設立から2年が経過し、蓋をあけてみると……。FC社員一人ひとりの育成や、プロジェクトのフォロー、営業やコーディネーターとの連携。そのすべてに課題がある状況でした。

さらには社員としての帰属意識が低くFCとして何をしたらいいのかわからないまま退職に至ってしまうケースも多発していました。組織は横断的な体制になったものの、内面の改革はすぐに伴わなかったのです。

そんな状況を打破するため体制変更に動き出したのが2018年4月。FC統括部の統括部長に着任した成岡唯史と、太田たちをはじめとした、当時新卒2年目の社員でした。

成岡 「太田をはじめ、新卒 2年目社員は特に『なんとかしなくては』という意識が強く、私も想いは同じでした。私が着任するタイミングで、バラバラだった FC社員をまとめて、社員スキルを底上げしていくために、新しく組織化をミッションとしました」

こうして新たなミッションの下、FC統括部が再び動き出す中で、太田はリーダーに抜てきされました。30人程度のFC社員を5つのチームに分け、リーダーが育成をフォローし、問題を抽出するのです。

それにより、FCはFCとしての役割を再認識し、まばらな参加だった月1回の社内会議は、学びの意欲が高くなったFCが積極的に参加するようになり、支店との連携も改善されました。

太田 「 FC統括部はまだ新しい組織なので、私の代が新卒のなかでは 一番上なんです。自分が内定者時代に先の見えない不安を強く感じたからこそ、先輩がちゃんといる組織をつくることが、今の私の役目だと思っています。

たとえば、『私、キャリアショップで働くために入社したんじゃない』という不安はほとんどの新卒が抱えます。そんなときに『もう少し時間が経てば絶対大丈夫だよ』と言ってあげられる存在でいたいんです。

クライアントの課題解決って簡単ではなくて、すぐに形にはならないんですよ。でも、いざその立場になったときにスタッフさんと同じ目線で業務を覚えた経験や、クライアントとの関係性は絶対に役に立つんです」

みんなバラバラの現場にいるからこそ、頼れる先輩がいる組織にしたい。

自分より一歩先を行く存在がいれば、何かあったときに支える、支えられることができる──そんな組織をつくり、大きくしていく。その一心で太田はこれからも最前線を走り続けます。

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