派遣スタッフから執行役員へ──メディア沙汰のクレームから見える「仕事道」

エスプールグループの各事業はさまざまなバックグラウンドを持つ“人”の潜在価値を最大化することで成長してきた。とくに派遣事業においては派遣スタッフの自社社員化は日常茶飯事である。今回は、そのキャリアアップを体現してきたエスプールセールスサポート執行役員の山本勝治の道のりから、エスプールの仕事観を見ていく。
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家族想いの仕事人──生きるとは働くこと

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「こんな時間、働くために必要ない!」学生時代の山本にはそんな想いがあった。

勉強するより、働きたい──そういう気持ちがあったことは確かである。しかし、ひとり親の家庭で育った山本にとって、1日でも早く社会人となり親孝行をしたいという気持ちはそれ以上に大きなものだった。

人一倍「働く」ということへの執着の強かった山本は、カラオケや飲食店でのアルバイトに没頭する日々を送った。収入を増やすために、なりふり構わず昼夜問わず働いたと言う。しかし、そうして多くの収入を得ていた反面、体力勝負の仕事だけでは先がないのではないかとも山本は感じていた。

山本 「当時はとにかく働き続けていました。ただ、働くこと自体がとても好きだったので、どんな仕事でも一生懸命取り組むことには自信がありました。バイトリーダーなどに選ばれることも多かったので、あのままだったら身体が壊れるまで働き続けていたと思います……(笑)」

そんなある日、山本は派遣スタッフとしての会員獲得業務の求人を見つけ、応募することに。その応募した先こそが、エスプール。

無事に採用を勝ち取り、エスプールと山本との関係が始まることとなった。

山本 「正直営業には自信がありました。もともと人と話すことは好きでしたし、何よりアルバイトでの接客経験が自分の中で成功体験として蓄積されていましたから、不安はなかったですね」

山本はその言葉通り、初めから結果を出していく。周囲が目標件数に届かない中でも、勤務初日から5倍6倍の契約件数をたたき出したのだ。そして3日目、新たな案件を担当することになったのだが……。

エスプール社員が魅せたコト──心持ちが結果を動かす

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▲支店メンバーと過ごした休日(山本は前段左から2番目)

「契約が一件も取れない……」山本は焦っていた。初日、2日目と周囲のスタッフ分まで自分ひとりで成果を上げていた流れの中での急ブレーキ。打つ手がなかった。

すると就業現場へ様子を見に来た東海支店支店長(当時)が、見かねたように山本へ言った。

「俺は3人に声を掛ければ、1件くらい余裕で取れるよ」


そう言い放ち、そして見事に契約を取って見せたのだ。ともすると厳しく見える言動。だが、契約を取るまでのプロセスを目の前で見せてもらえたことは、山本にとって大きな学びになる。

そして状況は、好転した。

山本 「契約が取れなかったことに対して、実際に行動で教えてもらったことが印象的でした。それで自信を取り戻し、周りが 1件取れるか取れないかという中で 15,16件獲得できるようになりましたので」

ぶつかった壁を乗り越えるという貴重な体験。その中で山本の心に残ったのは「行動で教える」という“方法”より、エスプール社員の“姿勢”だった。

山本 「衝撃だったのは派遣スタッフである自分に対してエスプールの社員は “本気 ”でぶつかってきたことです。今までどんな仕事をしていてもあまり本気で怒ってくれる環境はなかったのですが、派遣スタッフひとりに対しても本気で向き合っているエスプール社員は私の目にとても新鮮に映ったんです」

その日の帰り、山本はSV(スーパーバイザー)として働くことを打診される。

当時のエスプールは人員も多くなかったこともあり、山本は非常に幅広く業務を行っていた。気付けば派遣スタッフでありながら現場での獲得業務だけでなく、支店でのキャスティング業務、報告業務、研修……。社員同然の業務に取り組んでいたのである。

クレームが呼んだ価値──ひとりのスタッフとの出会い

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昼間は現場へ。夕方・夜は支店での採用・研修・報告などに努め、毎日深夜1時半まで仕事をすることが当たり前の環境だった。

そんな中で山本は、あるスタッフと出会うこととなる。

山本 「シングルマザーのスタッフがいました。髪の毛も金髪でどこも雇ってくれずに生活ができないと困っていたのです。ただなんとかしたい、頑張りたいという気持ちはとても強い方だったので、自分としてもなんとかしてあげたいと思っていました」

彼女は会員獲得業務に取り組むようになるのだが、結果がついてこない。山本は、なんとか結果を出して働き続けられるようになって欲しいと思い、現場で一生懸命指導をした。

結果を出せなかった過去の自分に、彼女の姿が重なって見えたのだ。そして、ひとり親という背景にも思うところがあった。

山本 「実は、彼女に見本を見せようと行った指導がきっかけに、新聞沙汰の問い合わせが来たこともありました。誇れるものではありませんが、それだけ指導に熱が入っていたんですね……」

新聞沙汰の問い合わせにまで発展するほど懸命な山本の指導。それはだんだんと結果に結び付いていった。

その結果、女性スタッフは仕事に長く勤めることができるようになり、子育ても安心して取り組める環境を後に得られたのである。

わざわざ山本へ感謝を伝えに来るほどの信頼関係を築くことができたと言う。

「スタッフひとりに対して“本気”で向き合う」いつの間にか山本自身もエスプール社員が持つバリューを体現するようになっていた。

山本 「人材会社は一般の方から『人を雑に扱う』というイメージを持たれやすいと思います。たしかに会社員は会社から求められている結果だけを見つめ、視野が狭まりやすいという側面もあるのでしょう。でも、そんな中でもクライアントだけでなくスタッフにも『ひとりの人間として向き合う』姿勢が仕事として、エスプールとしてとても大切な価値観だと今でも考えているのです」

執行役員へ──会社のため、スタッフのため、クライアントのために走り続けろ

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▲今も変わらぬ姿勢で走り続ける(左から3番目)

山本は着々と実績を積み、派遣スタッフとして入社して約2年後にエスプールの正社員となる。そして、東海支店の支店長へ。2014年には当時新設されたエスプールセールスサポートの執行役員に抜てきされるなど、活躍を続けている。

山本 「正社員登用試験は 2回受けることになってしまって。ただ、その時は会社の方々からさまざまな支援・応援をいただけたので無事社員となることができました。任されている仕事の変化はほとんどありませんでしたが、正社員となれたことで母親には安心してもらえたと思います」

役員として活躍を続ける中でも山本の姿勢に変化はない。

エスプールセールスサポートの事業は企業の販売促進や営業支援を行うことで、近年のWebプロモーションだけでなくあえてリアルなFace to Faceで行うプロモーションを通してクライアントの製品を訴求することに取り組んでいる。そこで必要な価値はやはり「人」だ。

また、事業が始まり5期目となるが、企業のニーズは増え続けている。山本だけでなく、エスプールも成長を続けているのである。

山本 「人の働き方はさまざまです。目の前の人が輝くことができるような仕事をつくり出したいですし、そこに企業のニーズや課題解決の付加価値を絡めることで、新しいサービスを提供できるようになると思っています」

情熱を持って一人ひとりと向き合い、成長への手助けをする──。

人を大事にする企業風土が、エスプールにはあった。

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