4つの会社でさまざまな機械・配管設計を経験し、管理職を歴任

▲33年間、エンジニアとしてゼロからイチを生み出すやりがいを味わってきました

私のエンジニアとしての経歴は、産業機械の設計やプラント用配管設計からスタートしました。

それから職場の仲間と会社を興し、幅広く機械の設計に携わって来ました。その後クライアントに請われて設計課長に就任したり。最後の4社目では工場長や品質保証の統括責任者も務めました。

思い出深いのは、道路の舗装用のアスファルトを運ぶアスファルトクッカーの上に搭載する機械の設計。アスファルトをヒーターで温め、かき混ぜ続けることで固まらないようにする「保温装置」です。従来、この車両の運転には中型・大型免許が必要でしたが、エンドユーザーの依頼に沿って、よりコンパクトな装置を設計し、普通免許で動かせるようにしました。

こうした設計を通してずっと感じてきたのは、「ゼロからイチを生み出すこと」の楽しさや、「1を2にも3にもできること」のおもしろさです。ほかの仕事では味わえない醍醐味だと思います。

最後の転職に選んだのが「若手エンジニアの育成」という仕事

▲定期的に開催している勉強会の様子。勉強会を通して、若手の成長・活躍を後押ししています

実は最後の会社の人員削減計画の中で早期退職を打診されました。

設計開発の仕事には「やり切った感」があったものの、まだまだ働きたい。できれば自分の経験やスキルを若い世代に伝えるような仕事をしたい。そう思って転職活動をする中で、2013年3月に出会ったのがスタッフサービス・エンジニアリングという会社です。

ここは未経験者にも広く門戸を開き、若手エンジニアの就業を支援している会社です。ただ未経験者に対する育成は、充実しているとは言い難い状況でした。

私が面接で当時のゼネラルマネージャーに「これまでの経験を生かして勉強会をやりたい。若い世代の活躍の場を広げていきたい」と伝えたところ、「ぜひやって欲しい」との返事。その場で入社を決めました。

以来6年、若手向けの技術勉強会をイチから立ち上げ、今ではヒューマンスキル研修も含めて年間30件ほど開催。数多くのエンジニアの成長・活躍を後押ししてきました。

技術的なアドバイスだけでなく、気持ちの面の支えにも

▲自分の失敗談を話すことが、若手エンジニアの励みになることもあります

あるエンジニアは、誰かに質問をしたり、頼ったりするのが苦手。業務量が多くてもひとりで抱え込んでしまうタイプで、これまでに何度も転職を繰り返していました。

ようやくスタッフサービス・エンジニアリングにたどり着き、大手建設機械メーカーに配属されていましたが、そこでも「思うように設計ができず、ミスをしたり、納期に遅れたり……」と落ち込んでいました。

そこで私は配属先の上司を訪ねて彼の様子を聞きました。すると「ミスや納期は気にしなくていい。まだまだ教えることもあるし、現場で育てていきたい」とのこと。それを踏まえ、すぐに彼を呼び出し、カウンセングを行いました。

最初だからミスは当たり前。私自身、駆け出しの頃はミスばかりだった。現場の上司も君のことを買っていて、育てたいと言っている。私もできる限りサポートするから、一緒に頑張ろう……。

話しているうちに彼は少しずつ笑顔を取り戻しました。そして、配属先でもわからないことを積極的に質問するようになり、大きく成長しました。この仕事には自分の技術者としての経験だけでなく、課長や事業統括者の経験も生かせるのだと、実感した瞬間です。

一人ひとりの「なりたいエンジニア」を応援していきたい

▲一人ひとりの「なりたい」に寄り添い、成長を支え続けていきます

勉強会は機械図面、材料力学、配管製図など、現場で直面しそうな題材を選んで開催しています。

毎回30名ほどが自主参加してくれて、「役に立った」 「勉強になった」という声も数多く聞いてきました。今後も実務に役立つテーマを選び、できるだけ長く続けていくつもりです。

また、これからエンジニアを目指す人には「パソコンに向かって製図をしている自分」 「実際に機械を触りながら設計をする自分」など、働く姿を想像して入社して欲しいと思っています。

さらに仕事を始めてからも「エンジニアとしての価値を高めたい」 「もっとできる仕事を増やしたい」など、常に目標を持って欲しいですね。

そんな若手に「教える」のではなく「一緒に学ぶ」という姿勢で接し、ともに目標に向かって歩むことが私の役目です。これからも一人ひとりの「なりたい」に寄り添い、その成長を支え続けていきたいと思っています。