生活が投資につながる世の中に STOCK POINTが提案する新しい生活スタイル

当時珍しかった「リケジョの先駆け」として『Newton』に掲載された経歴のある女性起業家。それがSTOCK POINT株式会社代表の土屋清美です。土屋が長年抱いてきた金融業界に対する課題感と、フィンテックへの挑戦、そこから生まれたアプリ「StockPoint」のこれからについて語ります。

「いつのまにか株主になれる」 生活者に密着したサービスをつくりたい

▲課題感や問題意識を、生活者や企業・金融機関に根気よく伝える土屋

私は大学卒業後に研究職に就いたのですが、「合わないかな」と思い1年で退職。その後、電通国際情報サービスという会社に入社し、10年間勤務しました。

当時は金融機関がどんどん海外へ支店を出す時代で、私たちに必要とされたのは、本店から海外支店へデータを送るシステムをつくることでした。私は海外支店の立ち上げに関わり、この経験が金融業界に携わるスタートとなりました。

会社が上場すると、当初に感じたダイナミックさが失われたように感じはじめました。そんなとき、金融のベンチャー企業であるクォンツ・リサーチの立ち上げを手伝ってくれないかと誘いを受け、それを区切りに会社を辞める決意をしました。

20代の頃から資産として預金を持ちながら、ある程度の株や外貨を均等に分散して持っていましたが、金融ベンチャーの立ち上げに参加したことで、本格的に資産運用に興味を持つようになりました。

その後独立して銀行や証券会社のコンサルティングをしているうちに、「なかなか投資へと意識が向いていかない」という日本人の課題に気づいたのです。そもそも、生活者が「貯蓄から投資へ」と踏み出せないハードルとは何なのでしょうか?

ここ十数年、政府は「貯蓄から投資へ」のスローガンを掲げ、国民に対して「国に頼ることなく、自分の将来は自分で計画的に考え備えてほしい」と要求しています。一方、欧米と比べると金融教育が行き渡っていないこともあり、生活者の大半はまだ将来を計画的に考えられていないように思います。

「このままでは、いずれ生活者の多くが本当に困ってしまうのでは?」「金融業界に関わる事業者として何かできることはないか?」とずっと考えていました。

私がそう考えるようになったきっかけは、残念ながらその当時の金融業界が、われわれのように「一般のお客様のことを一番にサービスを考える」というより「監督当局の金融庁に言われたことをしっかりやる」という方針に偏っていたことでした。

金融会社だって立派なサービス提供会社であるにも関わらず、顧客目線・顧客本位の姿勢が全然足りておらず、「なんとか変革ができないか」と思っていたのです。

そのハードルが取り除かれた金融商品をつくりたい、と考えたことがこの事業のはじまりでした。生活者が投資へ踏み出せない主なハードルは、投資に対して「高額な元手が必要」「手続きが複雑で大変そう」「損すると怖い」といったイメージがあることだと考えたのです。

その解決策として、「少額」「簡単」「手軽」「安全」を満たす金融商品をつくれないか、と検討がはじまりました。特に投資金額については、「生活者にとって1000円であろうと、あるいは100円、10円であろうと、感じる心的負担は変わらないんじゃないか?」という議論が深まりました。

その結果、「お金を払って価値を買う」という行為ありきではなく、普通に生活しているだけで“自然と”新しい価値が手に入る、という新しい概念を提案できたら面白いんじゃないかと思い至ったのです。

生活者が損得の感覚を一切持つことなく、「知らない間に投資行動に足を踏み入れている」という状況をつくり出すことができたら。「いつのまにか株主に」なれるサービスがあったら。私たちに必要なことは、この強い思いや描いた課題感を、生活者や企業・金融機関に根気よく伝えることだと思いました。

特に金融機関や企業に対しては、説得力のあるビジネスモデルと技術力を示しながら、一緒に価値を創出するパートナーとなってもらえればと強く思っています。

世界初・株価と連動するポイントサービスの誕生

▲特許を取得し、世界初のサービスとして誕生 ※2016年11月ビジネスモデル国内特許取得済、当社調べ

STOCK POINT株式会社の親会社にあたるSound-FinTech株式会社は、2006年創業の金融システムコンサルティング会社です。

創業当初より、金融機関やREIT(不動産投資信託)に対して常に新しいサービスを企画し、開発提供してきました。取引先である彼らに新しい仕組みやサービスを提供することで、金融業界全体が根っこに持つ課題の解決につなげることができるかもしれない、と考えていた時期もあります。

ですが、金融業界というのはまだまだ多くの規制やしがらみ、古い慣習に縛られているため、新しい概念の取り組みには非常に慎重なんですね。

私たちの感じる金融業界の課題に共感はするものの、ビジネスとして採算が取れない事業とは協業が難しい、という厳しい現実がありました。

一方、今の証券会社のビジネスは、株式の売買手数料を主な収益としているため、少額取引だと収益につながりません。そのため、今の金融機関を取り巻く枠組みの中では、新しい発想のサービスは生み出すことは難しい。

それならば、私たちみずから企画開発し、共感する企業と一緒に生活者に浸透させていこうと考えました。

ビジネスモデルとしては、生活者にとってすでに馴染みがあり、その概念が浸透している「ポイントサービス」に絡めて企画が進みました。実際の株価と連動する仕組みを持ったポイントサービスというアイデアは、まったく新しい概念でした。

2年半の構想期間を経て特許を取得し世界初の個別企業株価に連動するポイント投資アプリ「StockPoint」として生まれることになりました。

新しいサービスを可能にした要因としては、親会社の技術力の高さがあります。常に新しいテクノロジーを積極的に取り入れる開発リーダーのもと、優秀なチームが多数活躍しています。

ここ数年フィンテックが大きな話題となっていることもあり、新しい技術やサービス、企画に対して、証券会社側も非常に興味を持っている印象です。

大切なのは既存のルールや概念を脱ぎ捨て、共感できる仲間を増やすこと

生活者のお金や投資に対する意識改革がなかなか進まないことは、金融庁をはじめ金融機関、企業も、大きな課題だと捉えています。

ですがそれを打開しようにも、さまざまな規制があるなかでは難しく、ビジネスとしての折り合いが合わないということもあり、解決策を打ち出せていないのが現状です。

既存のルール、ビジネスモデルの延長上では発想が限定的になることもあり、なかなか先に進めないのです。この状況を打ち破るためには、既存概念を脱ぎ捨てて、まったく新しい発想をする必要があるのです。

「このルールが全部なくなったらどうなるだろう?」といった斬新な発想の転換をして、未来を変える一歩となるサービスをつくっていくことが、いま業界には求められていると思います。そしてそれは、金融機関や企業、生活者に至るまで、業界にかかわるすべての人にとって有意義であると信じています。

社内のブレストで生まれたアプリ「StockPoint」ですが、開発を支えてくれたエンジニアは「こんな世界をつくっていきたい」という想いに共感して集まってきてくれました。

会社設立から2年が経ち、創業時のメンバーが全員残っているわけではありません。

共感して集まってきてくれても、成長の過程で離れていくこともあります。私がSTOCK POINT株式会社で働く仲間に求めているのは、兼業・副業も含めて、個人の事情にとらわれることなく、「一緒に働く仲間」を大切にしていくこと。

また、社員・非社員・業務委託関係なく、「目標に向かって結果を出す仲間である」と互いに認め合うことも大切ですよね。そして、評論家的な意見だけを言うことや、「自分は担当ではないので知らない」というような他人事発言はしないことも重要です。

ひとそれぞれキャリアは大切。いつか当社を巣立つとしても、ここで働いたことがいい経験になるように、常に今、自分ができるMAXを考えて対応できる。そんな働き方ができる仲間と共に新しい未来を目指したいと思っています!

人生100年時代 資産は「貯める」から「増やす」時代がやってくる

▲「~Tokyo to GLOBAL!~シリコンバレー女性起業家とのミートアップイベント」で話す土屋

人生100年時代。これからはますます金融リテラシーが重要になる時代がやってきます。誰もが漠然としたお金への不安を抱えていますが、人生は自分で意思決定をして、それぞれ前に進んでいかなければなりません。

われわれは、そういった人を応援していきたいと考えています。資産を貯めるだけでなく、増やしていく経験が必ず役立つと信じています。日本人はお金もポイントも「貯める」のが大好きですが、それを「投資」にチェンジすることで経済が活性化し、日本が元気になる。

2018年は「ポイント投資元年」とも言われています。そのなかで、ポイントで好きな企業を応援できるのは「StockPoint」だけです。日々ポイントは進化しており、お買い物に使えるだけでなく、投資に使えるようになりました。

さらに「好きな商品を買うことでその企業の株価連動ポイントがもらえる」というシステムがつくれれば、さらに生活が投資につながるようになる。私たちは、そんな世の中をつくっていきたいと考えています。

「StockPoint」 は生活者に「企業のすばらしさに気づいてもらうための仕組み」であり、企業と生活者を結びつける新たなツールです。

年齢制限がないので、小学生でも気軽に投資体験ができ、時間のない30代〜40代の子育て世代には親子のコミュニケーションツールとしても活用可能です。学校では教えてもらえない「お買い物やお金」について学びを提供し、金融リテラシーの向上にもつながる画期的な仕組みです。

日々の生活で貯まったいわゆる「オマケ」であるポイント市場は、2020年には1兆円規模になると言われています。そのポイントの一部が投資に使われることで、一人ひとりの小さな投資行動のきっかけとなる。そこから日本を、そして世界を動かしていきたい。それがSTOCK POINT株式会社の目指す未来図です。

今後は、好きな商品を買うことでその企業の株価連動ポイントがもらえるというサービスもはじめていきます。「生活が投資に直結する」そんな世の中をつくっていきたいと考えています。

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