「人の人生をプラスに変えたい」…そのブレない気持ち

▲繊維商社で中国に出張
笹山 「『目標とすべき予算もまだ持っていないから、当然受賞できるはずもない…。』入社して1年目のナショナル・セールス・ミーティングでは、周囲がおおいに盛り上がるなか、ひとり無力感に苛まれ、涙が出るほど悔しい想いをしました」

内視鏡関連製品を扱うエンドスコピー営業部で関西エリアを担当する笹山はそう回想します。早く目標となる予算を持ち、それを達成して絶対にステージに上がる、そしていつか必ず営業職社員の頂点に立つMVPを獲得する。そう心に決めた笹山。入社6年にしてこの目標を実現させた原動力はどこにあったのでしょうか。

新卒で入社した繊維商社を離れ、笹山が日本ストライカーに飛び込んだのは2014年。ファッションから医療機器へ―まるで違う業界への転職ですが、笹山の根幹には仕事に対する共通した信念がありました。

笹山 「自分が仕事を通じて実現したいのは、関わる人の人生にプラスをもたらすこと。それによってひとりひとりの人生をドラマティックに変えたいという想いが強くあります。新卒の時から医療関係の仕事も視野に入っていましたが、もともとファッションに関心が高く、せっかくなら好きなことをしたいという気持ちで繊維商社に入りました」

笹山にとってファッションは人にプラスアルファの喜びを与えるものであり、医療は患者さんのQOL(生活の質)の向上に貢献することができるもの。いずれも誰かの人生にプラスをもたらすという点で強く惹かれるものでしたが、ファッション業界で経験を重ねるにつれ、笹山の中である想いが大きくなっていきました。

笹山 「私は小学5年生の時に、父をガンで亡くしています。当時、先生方は手を尽くしてくれていたと信じていますが、医療がもう少し向上していれば、父は死なずに済んだのではないか…という想いが拭えません。医療業界、中でもとくに外科系の領域に携わり、自分の役割を拡大したいという想いが次第に膨らんでいきました」

日本ストライカーを選んだ理由は、『顧客と一体となって医療の向上を目指す』というミッション、さらに“For the Patient(すべては患者さんのために)”という考え方が浸透していたことだと笹山は言います。営業職として数字だけを追い求めるのではなく、患者さんの人生にプラスをもたらしたいという、自身がこれまで大切にしてきた想いと一致し、日本ストライカーへの入社を決めました。ここから笹山にとっての新たな挑戦が始まったのです。

入社後の葛藤、そして胸に刺さった医師からの一言

▲MVP受賞後の降壇。一番に駆け寄るマネージャーと、”ファミリー”のような仲間たち

入社して配属されたエンドスコピー営業部は、主に消化器外科や肝胆膵外科・呼吸器外科などに内視鏡関連製品を販売しています。まずはいろいろ学んでおいで、と、笹山は一週間ごとに異なる先輩社員の営業活動に同行する機会を与えられました。

笹山 「エンドスコピー営業部は “ファミリー”のようだと称されることがありますが、まさにその通りです。家族であるかのように、互いが成長できるよう、褒めたり、叱ったり、時には言いづらいことも。言わなくてはならないこともしっかり言ってくれる。良いところを伸ばそうという意識が浸透したチームにいつも支えられています」

そして、笹山は入社して間もなく大きな壁に当たります。営業職の経験はあるものの、知識レベルにおいて、スタートラインにすら立てていないことに気づかされたのです。

笹山 「いくら患者さんの人生を変えたいと意気込んでも、実際に変えてくださるのは、医療機器を使ってくださる医師やコメディカルの方々。そのような方々に対し、プロフェッショナルとしての意見をもって営業することができず、期待されることに対して十分に応えられなかった期間は正直しんどかったです。研修期間は2カ月ほどで終わりましたが、その後もしばらくほぼ毎日、医療や製品に関することはもちろん、電気や配線に関する知識まで勉強し続けました」

知識を得るために自分自身との闘いを続けた笹山。仕事にも徐々に慣れ、猛勉強が少しずつ実り始めたころ、笹山は大きな失敗をします。手術当日、システムの配線手順を間違え、内視鏡が捉えた映像を上手く映し出すことができなかったのです。

笹山 「結果的に事なきを得たものの、決してこの失敗を軽く見ていたわけではありませんでした。しかし担当医に謝罪をした際、思わず『以後、気を付けます』と言ってしまったのです。すると先生からは『次があるのは君だけだよ。患者さんに次はない』と、厳しい指摘を受けました。人の命を預かっている立場として、当然ですよね。患者さんにとってはその一回がすべて。今振り返ってみれば、少し慣れてきて天狗になっていたのかもしれません。その時の言葉は本当に胸に突き刺さりました」

「コンサルティングセールス」としての使命感、そしてMVP受賞

▲家族写真

この失敗を通じて、笹山は自分自身の営業活動を振り返りました。

笹山 「医療機器を売ることだけが営業の仕事ではありませんし、製品を売れば患者さんが治るわけでもありません。その製品を使って先生方が理想通りの手術をしてくださるからこそ『患者さんの人生をドラマティックに変える』ことにつながるのです。先生が理想とする手術を実現するために、ストライカーの製品がどう貢献できるのか。潜在ニーズの把握と、問題解決の意識、自らの知識や経験を生かした分析をもとに先生方に提案する、“コンサルティングセールス”を常に心掛けるようになりました」

訪問時に先生が口にされた何気ない一言や、手術中の反応など、断片的な情報をつなぎ合わせ、自分なりに深く分析し、先生が本当に必要としている本質的なソリューションを提供すること。さらに患者さんの術後経過を把握し、次のアクションにつなげること。時間がかかるプロセスでありながら、こうしたフォローを絶対に怠らないのは、「For the Patient」そして、「患者さんの人生をプラスに」という笹山の仕事に対する強い使命感があります。

2020年1月。笹山が積み重ねてきた努力が、ついに実を結ぶ日がやってきました。

笹山 「実は、各部門を代表する『ベストプレーヤー』を受賞してステージに上がった時点でほっとしていたのです。だから『MVP』として再度自分の名前が呼ばれたときは頭が真っ白になりました。泣きながら駆け寄ってくれたチームメンバーや、『自分のチームからMVPを輩出したことは一生の誇りだ』と言ってくれたマネージャーの姿に胸を打たれ、次第に受賞の喜びが湧き上がってきました」

授賞式後、真っ先に報告したのは、日頃から笹山の良き相談相手であり、受賞の3日前に第2子を出産したばかりの奥様。笹山の負けず嫌いな性格を良く知っていて『そのうち獲るだろうなと信じてたよ。良かったね』と、驚いた様子は一切なかった…と笹山は苦笑します。光り輝くMVPのトロフィーは、患者さんの人生にプラスをもたらそうと努力を重ねてきた証であると同時に、笹山自身を理解し、支え、そして導いてくれた家族の協力の証でもあります。

『知識より意識』の言葉が支えた成長。そしてその先に見据える目標は。

▲MVP受賞時。ストライカーの経営陣と記念撮影。

笹山を支えてきたのは入社直後に先輩が教えてくれた「知識より意識」という言葉です。知識量よりも、成長しようとする意識が何よりも大切だという意味が込められています。知識量では勝てなかったころも、成長しようとする意識だけは持ち続けたからこそ、MVPを獲得することができました。

笹山 「異業種から飛び込んだ自分でもMVPを獲得できたことで、誰にでもチャンスがあることを証明できたと思っています。MVPを受賞してみて変わったことは、今までの自分のやり方は間違っていなかったんだなと確信が持てるようになったこと。そして、MVPを獲ったのに…と思われないような仕事への向き合い方を心掛けよう、という更なるモチベーションにつながりました」

MVPは数ある目標の中のひとつに過ぎないと語る笹山は、さらにその先を見据えています。

笹山 「これからの目標は、『チームメンバーの人生にもプラスをもたらす』こと。MVPの受賞を経て、目指す姿も少しずつ明確になってきました。これからは人を導く立場になることを新たに目標とし、それを追い求めます」

2020年2月。MVP受賞の興奮も冷めやらぬなか、笹山の姿は、社内の次世代マネージャー育成プログラムにありました。自ら手を挙げ、エッセイによる選抜を経て、念願叶って参加が認められた約8ヵ月間の研修に挑みます。

笹山 「日本ストライカーは、ビジネスだけでなく、個人の成長にも投資をしてくれています。一人ひとりの社員が常に成長を目指し、努力を続けている集団、それこそが日本ストライカーだと思います。成長するために努力を惜しまない人と、ぜひ一緒に働きたいですね」

成長のための努力を惜しまず、人の人生にも、自分の人生にも、プラスをもたらし続ける笹山。彼の挑戦はこれからも続きます。