待機児童問題に対し、社内託児所の設置で解決を

▲休憩スペースでお子さんに本の読み聞かせ

スタイル・エッジの東京本社には社内に託児所があり、専任の保育士さんが社員として働いています。そうした取り組みは、私が入社したころにはすでに始まっていました。

社内託児所設置のきっかけは、女性社員のひとりが、待機児童問題により仕事へ復帰できなかったことです。ちょうど2015年の出来事でした。これをきっかけに、SEGは社内託児所の設置をスタート。

私自身も2017年3月に出産し、産休育休の取得後、同年11月に職場に復帰しています。待機児童問題で自宅近くの認可保育園に入園が困難だったため、社内託児所に子どもを預けて仕事を再開。再び仕事に復帰できるというのはとても助かりました。

これまでSEGでは、多くの女性社員が社内託児所を利用してきました。この解決策により、出産を機に離職する従業員はゼロになり、復帰後には高いパフォーマンスを発揮しています。

待機児童問題のため「働きたいのに働けない」

▲執務室内を保育士さんと一緒に移動中

ただ、社内託児所の利用にも若干の制限があります。

たとえば、お子さんがご飯を食べ始められる時期でないと、授乳回数の多さから、業務をすることが難しくなってしまいます。そのため、受け入れは離乳食が始まっているおよそ生後6カ月以上からです。そのほかにも、内定が出たタイミングでもう少しお子さんと長くいたいため、入社の先延ばしを希望される方もいらっしゃいますね。

そして、根本にはやはり待機児童問題があります。待機児童問題とは、入園希望者多数のため、認可保育園に入ることができずに待機しないといけない状態のことです。

認可保育園の選考は、保護者の勤務状況や家庭の状況からみた「保育の必要性の程度」が点数化されて判断されます。この点数ですが、働くことを希望している保護者がいても就労していなければ点数が低くなる場合が多く、保育園の選考に不利となります。

働いていないのだから保護者自身で保育が可能である、とみなされてしまうのです。しかし、企業サイドから見た場合、保育園にお子さんを預けることができていない求職者に対しては、採用という判断がしにくいのが現状です。

つまり、「就労していないため保育園に入園させることができない→子どもを保育園に入園させられないため仕事も決まらない→仕事が決まらないから保育園に入園させられない」といった出口のない問題に悩まされている方が多くいるのです。待機児童問題のために多くの人々、とくに「働きたいのに働けない」女性が多くいます。

育児・介護を行う求職者に対し、採用内定通知後の入社日を一定期間待つ

▲子育てサポート企業の認定マーク「くるみん」を取得しました

また、待機児童と同じく、介護離職も働く上での大きな社会問題です。介護離職者の数は年々増加し、厚生労働省の「雇用動向調査」によれば、2017年には約9万人にも上っています。

こうした方々は仕事と介護の両立ができないためやむなく離職しているのであって、待機児童問題と同様に「働きたいのに働けない」のが実情です。

これらの問題解決にアプローチするために、2019年7月よりSEGでは、待機児童問題や介護離職により「働きたくても働けない」優秀な人材に活躍していただくために、育児・介護を行う求職者に対して、採用内定通知後の入社日を一定期間待つことのできる「いつでも入社!スタイルチケット」の発行を開始しました。

この制度によって、育児や介護によりすぐに入社できない状況の方でも、採用内定が可能であり、内定承諾後に就労(内定)証明書を発行して入社日を待つことができます。既に妊娠中で仕事を探されている方や、お子さんが生まれたばかりの生後1カ月や2カ月で仕事を探されている場合や、内定後お子さんともう少し長くいたいため入社を先に延ばしたいケースでも、この制度を活用していただくことで働くことが可能になります。

「主体性」を重んじるカルチャー、やりたいと手をあげれば最大限応援を

▲女性活躍推進企業の認定マーク「えるぼし」を取得しました

「いつでも入社!スタイルチケット」導入の背景には、SEGの代表である金弘厚雄をはじめ社内全体に、働くママへの理解があること。そしてその結果、私自身がさまざまな取り組みや申請の取得などにチャレンジさせていただけたことが大きいと思います。

私は2015年に入社したのですが、冒頭にお伝えしたように、当時は社会的に珍しかった社内託児所のような取り組みが、すでにさまざまなされていました。にも関わらず、そのことを対外的に示すことができていなくて、正直「もったいない」と感じていたんです。

そこで私は「是非やらせてください」と、子育てサポート企業の認定制度に挑みました。申請にあたっては、取り組みの具体案などを明記した「一般事業主行動計画」を厚生労働省へ届出する必要があったのです。子育て支援の部分はすでに取り組みとして十分だったので、あとは申請に足りない部分、具体的には残業削減や離職率の改善に対して取り組みながら要件を満たしていきました。

そして2017年2月21日付で、厚生労働省より「次世代育成支援対策推進法」に基づく認定を受け、「次世代育成認定マーク(愛称:くるみん)」を取得できたのです。

ほかにも、2017年11月には日経DUALが主催する「共働き子育てしやすい企業50社」として、約7800社の企業の中から選出されました。また、2019年2月には女性の活躍推進が優良な事業主として、厚生労働大臣より「えるぼし」の認定を受けてもいます。

SEGには「主体性」を重んじるカルチャーがあり、やりたいと手をあげれば最大限応援してくれる環境があります。今回の「いつでも入社!スタイルチケット」導入も、以前から感じていた「社内託児所のほかにも待機児童問題を解決する制度をなんとかしてつくりたい」という私の想いを会社が後押ししてくれたおかげです。

これからも社員一人ひとりが仕事と子育てを両立し、最大限の力を発揮しながらいきいきと働き続けられる環境づくりを進めていきたいと思います。