旅をしながら仕事をする。それが私の夢だった

株式会社トラベロコは、海外での目的がある日本人と、それを叶えるスキルがある現地の日本人(ロコ)をつなぐサービスを提供しています。10年以上に及ぶ海外での店舗経営、世界中の旅行経験を生かして参画した今西みずほが現在のライフスタイルを確立するまでの経緯を通じて、リモートワークの利点を考えていきます。
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ダイビングショップ経営→20カ国以上の旅→トラベロコ

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▲ダイビングのインストラクター時代の今西みずほ

2018年8月現在、私はタイのプーケットに滞在しながら、トラベロコで働いています。

主な業務は、サイトの使い方がわからない方や、取引中に不安を感じたロコやユーザーさんの問い合わせ対応やシンガポールで開催するイベントの準備などです。

若い頃から海外を放浪していた私は、豊富な自然に囲まれ、美しい海が広がるプーケット島に行き着き、気づけば2015年まで10年以上もこの島でダイビングショップを経営していました。泳ぐことが大好きだった私にとって、この海の側で生きられることは何よりも幸せで、私のように海を愛し、この島に行き着いた世界各国の人たちと仲間になり苦楽を共にしたことは素晴らしい時間でした。

ただ、「旅をしながら仕事をしたい」という想いが昔から心のどこかにありました。ダイビングショップの経営が10年を迎えた2015年、アザラシが久しぶりに息継ぎするため唐突に海面に現れるように、ふとその感情が浮き上がってきました。そうなると、地上に広がる新しい世界への好奇心は止まりません。ダイビングショップの経営を離れ、すぐに旅に出ました。

それから2年間を費やして、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、コスタリカ、ドイツ、エストニアなど20カ国以上を旅して、トラベロコと出会いました。結果的に私の職場は海から地球になり、旅をしながら仕事をしています。

現在のライフスタイルの原点は、10年以上前の出会いだった

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▲ダイビング中の今西

そもそもトラベロコで働くきっかけになったのは、トラベロコの創業メンバーのひとりである杉本よしゆきが2004年に私のダイビングショップにダイバーライセンスを取得しにきたことでした。

当時のプーケット島はスマトラ沖地震による大規模な津波の直後で、訪れる人が激減していたこともあり、とても印象的な年です。そんな時に訪れた彼とは、不思議と話も弾み、お客さんの枠を超え、数少ない日本人の友人になりました。

そして月日が流れ、私が2年間の旅をしている時、杉本がトラベロコをはじめ、一緒につくっていくメンバーを募集していました。旅も終盤に差し掛かり、「旅をしながら仕事をしたい」と思っていた私にとって、全員がリモートワークで働いているトラベロコの話は驚くほどタイミングの良い出来事でした。

何かできることはないかと、すぐに連絡をしたところ、トントン拍子に入社が決まりました。まさか、10年以上前のダイビングのお客さんがきっかけで今のライフスタイルになるとは考えてもいませんでした。

私にとってリモートワークは最も適した働き方

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▲ダイビング会社の同僚と

世界各国にいながらリモートで仕事をしていくことは、難しい点もありますが、私は利点の方がはるかに優っていると思っています。特に、場所の自由、生産性の視点では大いにその利点が生きてきます。

まず、場所の自由に関して、どの国でも仕事ができるので、その時会いたい人に会いにいけます。トラベロコのロコは世界各国に点在しているので、実際にロコに会って交流したり、フィードバックをいただいたりすることもできます。さらに、リモートとはいえスタッフにも直接会おうと思えばいつでも会いにいけます。

つまり、その時必要な人と適切な場所で迅速に会うことができるのはトラベロコというサービスにおいても重要な要素です。前提条件として、圧倒的なフットワークの軽さが必要ですが、幸いなことにそれは私にとって難しいことではありませんでした。

そして、直接顔を合わせる機会が少ないので、ミーティングの際もポイントを絞って議論することができるのは、生産性の向上につながっています。これは、処理していくタスクが変動していくスタートアップにおいて重要な要素です。人は時間に制限ができると工夫をしますからね。

社内共有のためにスライドをつくることもしませんし、結果的に無駄な作業が削ぎ落とされていきます。何より、コミュニケーション時間が少ない分、思いやりと敬意を持って接することができるのも良いところです。

環境の良し悪しは表裏一体です。場所が違うと迅速なコミュニケーションができない場合もあれば、集中しすぎて夜中まで仕事をしてしまうこともあります。ただ、世界中を旅することが日常の私にとって、この働き方は利点の方がはるかに大きいのは事実なんです。

トラベロコとユーザーの潤滑油になりたい

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▲プーケットにて、友人と話す今西

今後、私が目指していきたいのは生のコミュニケーション不足を補う、潤滑油のような存在です。

インターネットサービスは、ユーザーとサービス側のコミュニケーション不足がしばしば発生します。見栄えの良いデザインが先走り、ユーザーを置いてけぼりにしてしまうことも少なくありません。トラベロコも、以前はサイト内の問い合わせフォームくらいしかユーザーと直接対話する場所がありませんでした。タウンミートアップなどの交流会で直接お話をするようになってから、同じエリアに住む人々が情報交換を必要としていることに気づき、掲示板をつくったりと試行錯誤できています。

直接、生のコミュニケーションをとるメリットのひとつは、ポジティブな情報に数多く触れることができることなんです。問い合わせフォームなどは、基本的に問題が発生した時に連絡がくるので、比較的ネガティブな情報が集まる場所になります。

一方で、直接の対話は「トラベロコに協力したい」「オフ会を開催したい」などの前向きな話をたくさんできるんです。両方ともサービス向上に必要な要素ですが、後者は私たちが積極的に動いて行く必要があります。

今後は、こういったユーザーとの対話を重ね、トラベロコを日々改善していきたいです。場所を問わずに仕事ができる私は、世界中に点在している利用者の皆さんと対話をする使命があると考えています。どんなに優れたサービスも、ユーザーとの対話によって成長していくものです。

ダイビングで人がより深く潜れるようになったのも、酸素ボンベなどの機材を製作する人びととダイバーたちの長年の対話によって生まれた成果です。

そういった意味でも、私はトラベロコが成長していく過程で、インターネットサービスに不足しがちな生のコミュニケーションを重ね、トラベロコを利用者にとってより良い場にしていきたいと思っています。

そのために、世界に住む日本人と直接の対話を生のコミュニケーションを重ね、彼らの声を確実に拾いあげられるようこれからも努めていきます。

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