新卒エンジニアが大手SIerを1年で飛び出し、わずか5日で入社を決意した訳とは

スカウトからわずか5日という最速記録で入社を決意したエンジニアがいます。それが、2019年2月に入社をした成川聖。彼はなぜ5日という短い期間でWanoへの入社を決めたのでしょうか?背景にある音楽を中心としたカルチャーへのこだわりやエンジニアを志すまでのあゆみとともに、その理由を紐解きます。

音楽、ファッション、アニメーション……カルチャーにハマった学生時代

世界100カ国に映像の販売・配信を可能にする、映像クリエイター、アーティストのためのディストリビューションサービスVideo Kicksの開発チームのサーバーサイドエンジニアである入社6カ月の成川聖。Wanoへの入社には、学生時代にカルチャーに夢中になっていた自身の経験が大きく影響していました。

成川 「アニメもゲームも好きなんですが、僕のカルチャーとの関わりの中心は音楽です。高校時代にゲームセンターが好きで太鼓の達人というゲームにハマっていたんですが、なぜかめちゃくちゃうまくて、それがきっかけでドラムに誘われて、遊びでバンドをやっていました。
大学に入学して、バンドサークルに入ったんですけど、そこはプロも輩出している本格的なところで先輩たちのレベルも高く、練習も指導も厳しかったんです。自分のドラムのレベルじゃ話にならないなと思って、真剣に道具を揃えたり、習いにいったり、セッションに遊びに行ったりという感じでのめり込んでいきました」

すっかりドラムにハマった成川。授業も出ずサークルに入り浸り、どんどんのめり込んでいく中で、ビートを刻むことで周りを支えるドラムの奥深さと魅力に目覚めていきます。

成川 「個でやっている時って、自分が一番目立ちたいんですが、大学に入ってからそうじゃないなって。テンポとか、ビートの硬さとか、ニュアンスとか、人によって同じ音符を叩いていても全然違うように聞こえるので、いかに周りがやりやすいか、ノリやすいかということの追究をするようになりました。


“周囲を支える ”という面では、今のサーバーサイドエンジニアにつながっている部分でもあります。聞く音楽も、前はドラムを聞くために音楽を聞いていたのですが、だんだんドラムの上に乗る音楽のこともどんどん好きになっていって、好きな音楽の幅や視野も広がっていきました」


音楽にのめり込む中で、興味はファッションへとつながります。そのきっかけは、ファッションも音楽と同列の自己表現の方法だと気付いたからだと言います。

成川 「もともと大学 2年生までファッションにはこだわりがなくて着られたらいいやと思っていて。でも、先輩から音楽だけではなくてファッションもパフォーマンスの一部だと言われて、先輩や好きなアーティストのファッションを見るようになって、自分でも古着屋を回るようになりました。好きな音楽のジャンルが広がると、そのアーティスト達が着ている服装やルーツになっている年代のファッションが好きになって、という風にどんどん広がっていきました」

電脳世界への憧れから入ったSIerの仕事で感じたギャップ

どっぷりとカルチャーにハマっていた学生時代でしたが、進路を選ぶにあたっては葛藤もありました。

成川 「ファッションとか音楽の方面に進もうと思ったこともあったのですが、当時、手伝いをしていた古着屋に相談したら、そんな甘い仕事じゃないし本当にやりたくなったら戻れるところだから、せっかく大学に行ったんだったら一度社会に出て経験を積んだ方がいいと言われて。僕自身、これまで周りの環境に影響を受けて変化をしてきたので、社会に出ていろいろな経験をして価値観が変わる機会は必要だなと思いました」

就職活動を始めた成川ですが、目指したのは意外にもSIerの道。そこにもこれまでのめり込んできたカルチャーが大きく影響していました。

成川 「アニメの攻殻機動隊、ゲームだとロックマンエグゼが好きで、電脳化とか ITの先にあるような世界に漠然とした憧れがあったんです。将来的にそういう世界になった時には自分もテクノロジーに関わっていたい、でもプログラミングはできないので、文系からのファーストステップとして取りやすい SIを中心に受けました」

説明会でブロックチェーンや仮想通貨、大手ベンチャーとの協業などの話があったこともあり、新しい技術に触れることを期待して、金融系大手シンクタンクを選びました。入社後、全体での研修の後に行われた所属ごとの研修で、成川は初めてプログラミングに触れます。

成川 「それまで一切プログラムを書いたことがなかったんですけど、やってみたら理系とか文系とかあまり関係ない領域で、自分の中での変な壁が完全に壊れました。初心者クラスから始めたんですけど、朝から晩までプログラミングしていたら案外書けるし、経験者の人とも結構戦えるなと。


どんどん上のクラスにあげてもらって、最後の 1カ月は ECサイトをつくるグループでリーダーになって、クラスの中で 2位になれました。自分が書いたものが動くおもしろさや、バンド活動ともつながるんですけど、みんなでコードを書いてつくり上げる、何かをつくりあげる楽しさを初めて知ったんです。研修は 4カ月だったのですが、そこでの成功体験がエンジニアとして未経験でやっていけそうだという自信につながりました」


研修を経て、勘定系システムのプロジェクトマネジメントの担当になった成川。しかし、実務では楽しさを感じ始めたプログラミングをする機会は全くなく、扱うシステムは最新のテクノロジーではなくメインフレームで、過去の技術の保守や制度対応、回収案件が中心。そこにおもしろ味を見出せず、入社前のワクワクした気持ちを持て余し、悶々とする日々だったと言います。

転機になったのは12月、SIerとWEBの違いを説明するYouTuberの動画を目にしたことでした。それまでITという大きなくくりでしか認識していなかった世界に、WEB業界というものがあることを初めて知ります。

成川 「衝撃でした。いろいろと調べてみたら、みんなが楽しそうに技術の話をして、勉強会を開いたり、発信したり、こんな世界があったのかと。自分の行きたかったのはここだと思いました。それに、 PMとしてのキャリアを積むにしても、マネジメントだけして実装や設計の経験のない管理職にはなりたくないという気持ちもありました。 SIから WEB業界に行って楽しく働いている人の話もたくさん見て、だんだん我慢できなくなってきちゃって。
とはいえまだ入社 1年未満だし、とりあえず Wantedlyのユーザーページをつくるところまではしよう、そう思って登録したら、すぐにスカウトが来てカジュアル面談をすることになりました。これまで仕事って楽しいと教えてくれた人は正直周りにいなかったんですが、話を聞きに行ってみたら、みんなすごく楽しそうに働いていて、もう、これは転職しかないと」

ギリギリのタイミングで届いた運命のスカウト

ポートフォリオとしての作品づくりやRubyなどのモダンな技術の勉強を始め、並行して本格的に転職に向けて動き出した成川でしたが、最初のカジュアル面談の会社に声をかけられたこともあり1月末での退職を決意。ほかにもいくつか候補があった中で、カルチャー好きが集まり裁量を持って働けそうなアプリの会社から内定を受け、2月からの勤務に向けて最終的な返事をするだけという状態になっていました。Wanoからのスカウトメッセージが届いたのは、そんな時でした。

成川 「スカウトが来て、めちゃくちゃテンションが上がりました!興味のある WEB業界で、しかも自分の原体験の音楽や映像といったカルチャーに関わることができる会社があるんだなと。すごく嬉しかったんですけど、でも、それが 1月 18日のことで、入社予定まであと 2週間だし、回答期限も 2日後だったし、あーどうしよう、と……」

それでも興味を抑えられなかった成川は、現在の状況を正直に伝え、それでもよければ会いたいという返事を出しました。

一方、VPoEの橋本誠良と代表の野田威一郎も次の週の火曜日からベトナムへ海外出張に出かける予定になっており、お互いのタイミングが合う時間は限られていました。

成川 「もうこの日しかない、ということで、スカウトをもらった翌日の仕事終わりにカジュアル面談をして、週末にコーディングのテストを受けました。日曜日の夜にはコーディングのチェックをしてもらい、月曜日の夕方には代表の野田と最終面談でした。自分のルーツとやりたいことがばっちり合うスカウトがギリギリのタイミングで届いて、お互いのここしかないという日がぴったり合った、これは運命だと思いました」

野田の最終面談は3時間にも及び、事業のことから制度や体制といった会社の実情までオープンに伝えたと言います。

成川 「目指していることや想いだけでなく、事業の状態や会社としてできていない点や課題もひとつずつ説明しながら確認してくれて。それは 3時間かかりますよね。でも、そうやって内情をオープンにちゃんと伝えてくれたのが好印象でした。


橋本も野田も、今まで僕が会ってきた大人と違うなと思いました。上下関係とか、いいからやれとか、年下のくせに生意気だとか、そういう空気を一切感じなくて、新人の僕を軽んじないで、ちゃんと期待してくれていました。釣った魚に餌をやらないみたいなことをよく言いますけれど、魚というより釣り師として一緒にやっていく相手として見てくれているんだなというのが伝わってきました」


ギリギリのタイミングで届いた運命のスカウトから5日後、成川は内定をもらっていた会社に断りの連絡をし、正式にWanoに入社することを決意しました。

文系・SIer出身エンジニアの自分らしい活躍の仕方

2019年現在の成川はVideo Kicksの開発チームの一員として、最新の技術を勉強したり、テクノロジーの話題をチームで交換したりと刺激のある毎日を過ごしています。

入社する前にはWEB業界やベンチャーに怖いイメージがあったと言う成川ですが、実際に体験するWEB業界は想像と少し違い、文系・プログラム未経験でも十分に活躍のチャンスがある世界でした。

成川 「イケイケで、できなかったらすぐクビになって、周りも学生時代にプログラミングをやってきた人ばかりだと思っていて(笑)。でも実際は、エンジニアもプログラミングを書いているだけじゃなくて、ビジネスサイドとのすり合わせや要件定義、大枠の設計をしてから落とし込むなど、前職でしてきた経験が生かせる場面も多いとわかりました。


今は実装の部分で先輩に勝てないし、 VPoEやテックリードにかなり支えられている状態ですけれど、その分すり合わせや折衝などの自分の強みが生かせるところを頑張って、実装は必死で食らいついて、先輩から盗むものは盗んでやっていけるなと」


前職で培った経験と昔からの自分のルーツが合流し、昇華され、ようやく本当にやりたかったテクノロジーの道に進むことができた成川。入社して改めて発見したWanoの魅力もあると語ります。それは、役職に関わらず“フラット”であること。そのフラットさを表すエピソードとして、海外展開用の英語資料を作成した時のことを挙げます。

成川 「その資料について、代表の野田がマンツーマンでフィードバックをしてくれたんです。ここをもっとこうしたい、ここはエンジニアサイドでも話してもらいたい、これはあまりいけてないとか、細かいところまではっきりとコメントしてくれてありがたかったです。社長が個別でフィードバックしてたら時間がいくらあっても足りないと思うんですが、そこはしっかり時間をとってやってくれます。インタビュー記事とかを読むと本当にすごい人で、こんなこともやってるの?って思うんですけど、普段は全く偉ぶらないんです」

こうしたフラットでコンパクトな組織だからこそ、成川は挑戦したいことがあると言います。

成川 「僕自身にはビジネスを生み出す力はあまりないと思っています。ただ、 Wanoはエンジニア自身が提案してやり方を決めることができるので、ユーザー視点に立って、こういう機能が欲しいんじゃないかという提案から実装までできる、ボトムアップで何か生み出せる存在になっていきたいです」

さらに、エンジニアの知見を共有する場として発信する文化を社内に生み出していきたいと語ります。

成川 「自分から発信して情報共有をし、周りを啓蒙したり先導したりするタイプのエンジニアが僕は好きです。だから、自分自身が発信するのはもちろんなのですが、自分が率先して行動することで、知見を共有する場として発信するという文化をつくって根付かせていきたいです。発信するには自分の思考を整理する事にもなるので、理解力も高まりますし、自分の為でもあるんです」

ドラムの経験から得た個から全体への意識を生かしつつ自分らしく組織の成長に貢献したいという成川、その新たな挑戦のステージは始まったばかりです。

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